カテゴリー
BCP・災害対策 医工連携・事業化推進 生活・DIY

酸素濃縮器日本語化 ~今日の課題~

★今日の課題★
酸素濃縮器を購入したが、取扱説明書も本体表示も、本体からの音声メッセージもすべて中国語のため、正しい取扱いができないので日本語化に挑戦。




中国の方々のための酸素濃縮器を購入

 新型コロナウイルス感染症への自助として、酸素濃縮器を探したところ、ウチの予算で買える装置があったので調達しました。

 その装置は海外輸出用で開発された感じではなく、おそらく中国の国内流通を考えていたのだと思いますので、表示などはすべて中国語です。

 しかしながら、日本でもアメリカでも販売されているので、日本人の私もありがたく使わさせて頂きたいと思います。




徹底的に中国語

 機器をだいたいの感覚で使ってみようと思っても、字も読めないし音声メッセージもわからない、という状態です。

 下の動画で操作時の音声メッセージがわかります。


 取扱説明書も中国語だらけです。感じだから読めるかというと、そう簡単でも無いです。




酸素濃縮器は『制氧机』

 取扱説明書の表紙を見てわかった事は『使用说明书』が取扱説明書であろうという事ぐらいです。

 雰囲気で言うとタイトルの『小型制氧机』は小型酸素濃縮器と書いてあるだろうと思いますが、たぶんというレベルでした。

 製品名が『SANTAFELL』で『舒坦福』と付記されているので『サンタフェル』とか読むのかなと思うと『シュタンフゥ』『スタンフォ』という発音になるようです。




取扱説明書全ページ日本語化

 COVID-19を罹患してしまった場合、軽症でも酸素飽和度は下がるので、少しでも健全で居るためには酸素を多く取り込みたいと思います。

 そんなしんどいときに中国語辞書を片手に操作とはいかないと思うので、思い切って全ページを日本語化してみました。




表紙

 表紙は、表紙らしい事が書いてありました。

(画像クリックで高精細拡大画像表示)



序文

 表紙裏の序文のところも、いかにも取扱説明書という感じの文章が並んでいます。

(画像クリックで高精細拡大画像表示)



第1章 安全

 第一章は安全に関する事項です。

 輸送や保管に関する温度、湿度、気圧などが記載されています。

 有毒物質の情報も掲載されています。




製品の特徴

 製品の特徴は、どのような人に使う製品であるのか、どのような原理や機能なのかを説明しています。

 技術仕様として細かいデータも掲載されています。

 ここに電圧220V、50Hz、消費電力120Wという記載がありましたので、昇圧機が必要だなとわかりました。

 また、最短動作時間が30分であることがしっかりと書かれています。


 動作原理については、吸着筒のような物が2本あって、AとBを切り替えながら片方ずつ仕事をしているというものです。




製品構造

 製品構造というタイトルは適していないかもしれません。外観しか説明がありません。

(画像クリックで高精細拡大画像表示)

 ここの部分の翻訳はかなり重要でした。

 下図の通り、日本語にすると操作方法がだいたいわかります。マイナスイオンは出るのかどうかわかりませんが、勝手についていました。




使用方法

 準備と操作方法が掲載されていました。

 加湿カップの触り方は中国語でも何となくわかりましが、細かい事は何か注意が要るのかどうか、翻訳してわかりました。

 加湿カップは水を入れなくても良い事がわかりました。
 もちろん、水を入れなければ加湿はされませんが、カビが生えて肺炎になるよりマシかなと思いました。




メンテナンス(清掃)

 普段の清掃、特別な清掃について記載があります。

(画像クリックで高精細拡大画像表示)



トラブルシューティング

 役に立ちそうな、そうでも無さそうな内容です。

 他にどのようなトラブルが発生するのかわかりません。

(画像クリックで高精細拡大画像表示)



サービスへの取組/注意事項

 ここでは保証期間が1年であること、コンプレッサーだけは2年保証することなどが書いてあります。

 下の方のロゴはリサイクルしますという内容です。

(画像クリックで高精細拡大画像表示)



記号解説/梱包リスト

 記号の解説はさほど目新しい感じではありません。

 付属品のリストがようやく理解できました。

 鼻カニュレなどはランダムでのオマケのようです。

 フィルタースポンジ/フェルトは予備が同封されていました。このリストを見て『これがフィルタースポンジかぁ』と理解したところです。

(画像クリックで高精細拡大画像表示)



保証書

 ここは保証書なので和訳してもあまり意味がありませんでした。

 同社の保証規定に基づき、保証する物は保証するし、しない物はしないという普通の内容です。

(画像クリックで高精細拡大画像表示)



裏表紙

 裏表紙には企業名や連絡先などが掲載されていました。

 メールアドレスはありません。

 国際電話で連絡するしか無さそうです。

(画像クリックで高精細拡大画像表示)



日本語化を終えて

 日本語化してみて、とりあえず訳した本人は装置への理解が深まりました。

 自身が感染したとき、この装置を自身で操作するのかわかりませんが、たぶん隔離された部屋で操作してそうです。

 常識を疑うような内容は載っていませんし、特別に注意するのは30分以上は動かすくらいで、あとは多少の操作ミスも致命的では無さそうです。




 今回は、中国語ばかりの酸素濃縮器を日本人でも使えるようにと和訳にチャレンジしました。

 何とか、できました。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

解決

カテゴリー
BCP・災害対策 医工連携・事業化推進 生活・DIY

酸素濃縮器(自助@自宅療養) ~今日の課題~

★今日の課題★
医療崩壊が現実になったとき、自宅療養を強いられる患者が増えると思いますが、医療サービスが受けられない中で生き延びるための手段が必要だと思い、酸素濃縮器の調達を検討しました。




酸素濃縮器とは?

 大気(空気)は窒素が約8割、酸素が約2割です。

 ここから窒素を減らすと酸素の割合が増えます。

 酸素濃縮器とは、大気から窒素を取り除いて酸素の濃度を高くしたガスを製造する装置です。

 100%の純酸素を製造する装置ではありません。
 窒素を全部除去するのは大変ですし、窒素以外の微量ガスもありますので、100%の酸素はつくりません。

 100%酸素が必要な場合は、ガス屋さんから酸素ボンベを調達します。




酸素濃縮器のメリット

 酸素濃度100%が作れないのに酸素濃縮器が使われるのはなぜでしょうか。

 最大のメリットは原材料がタダであり、無尽蔵である事だと考えられます。

 空気と電源さえあれば、どこでも濃度の高い酸素を供給できます。

 維持費がかからないことも重要ですが、酸素ボンベ交換の手間が省けることや、災害等で酸素ボンベの供給が危うくなっても自前で酸素が調達できる利点があります。

 小型家電製品のような物なので、比較的色々な場所へ持ち込めるのも利点の1つになります。




酸素療法

 酸素療法とは、身体が求める酸素量が十分に供給されない状態の人が受ける治療法です。

 肺がダメージを受けている状態だと、いつもどおり呼吸をしても血液に酸素を送り込みづらくなってしまい、結果として身体は苦しさを感じます。

 空気を吸っているときの酸素濃度は20.9%、肺の機能が半減したとき、酸素濃度を倍にすれば理論上は正常を保てます。

 酸素マスクを鼻と口に当て、しっかりと呼吸をして弱った呼吸機能の中でも身体に必要な酸素を自発呼吸でまかないます。

 高濃度の酸素を吸っても追い付かないような肺炎になると、人工呼吸器を使います。




酸素欠乏

 病気で無くても酸素が欠乏して危険な状態になる事があります。

 周囲の酸素濃度が低い場合には呼吸が苦しくなりますので、飛行機の座席には酸素マスクが用意されています。

航空機の客席にも酸素マスクが搭載されている

 工事現場で酸欠が起こる事もしばしばあります。
 消防設備のCO2誤発射による事故はたびたび発生しており、CO2を充満させて酸素濃度を下げて消火する仕組みですので、そこに人が居れば窒息してしまいます。

 地下の共同溝などで作業する人も酸欠の危険が伴うため、地上からダクトを通じて新鮮な空気を送り込んでいますが、万一装置が停止した場合には危険です。

[Link] 労働者健康安全機構(JOHAS): 酸素欠乏症とその対策




在宅酸素療法

 病院で酸素療法が必要な場合は、医療用の酸素供給環境が整備されているので純酸素を使って治療しますが、在宅の場合は酸素濃縮器が使われる場合が多くあります。

 薬機法では酸素濃縮器の目的や効果を『周囲の空気から窒素又は酸素を分離することにより、酸素分圧の高い空気を作り出し、患者に供給すること。』となっています。

 すなわち、治療目的に酸素を濃縮する装置は、医療機器であるという事になります。

 医療機器なので薬事申請が必要ですし、その申請により認証されていない機器を医療用の酸素濃縮器として販売する訳にはいきません。

[Link] PMDA: 能動型機器接続用酸素濃縮器

[Link] PMDA: 能動型機器接続用酸素濃縮器 認証基準




市販の酸素濃縮器

 医療機器を製造するには医療機器製造業の登録、販売元になるには医療機器製造販売業の許可、そして販売するには医療機器販売業許可が必要になります。

 医療機器は国民を危険にさらさないように規制の中で取引されますので、一般に手に入る酸素濃縮器は医療機器では無いと考えて良いと思います。

 ネット通販で見ると酸素カプセルなど業務用の物は数十万円で取引されています。
 業務用ではない機種を探すと楽天市場Yahoo!ショッピングに多数出品があります。




比較検討

 検索をしてみて、気になる機種がいくつかあったのでピックアップします。

 医療機器とほぼ同じというshenpixは値段は高いですが、ネット通販の機種の中では確実性の高い、失敗しない機種だと思います。もし、いま自分が患者で、酸素ボンベも酸素濃縮器も保健所から支給できないと言われたら、これを買いたいと思います。

 その半値くらい、10万円チョットの機種もあります。これも悪く無さそうです。ただし、10万円で失敗したらどうしようかなと思うと、20万円を出しても良いかなぁと悩みます。

 しかし、今回は自助目的で使わないかもしれないので、3万円台あたりが妥当なのかなと思いました。


shenpix『高濃度酸素サーバー』

 医療機器に匹敵するレベルの酸素濃縮器なのではないかと思います。
 このメーカーでは医療機器としての酸素濃縮器を扱っており、その医療機器から少し機能を削って提供されているようです。
 医療機器の認証基準にも示されているJIS規格を取得されているので、この装置が市販品の中で一番良いと思います。

 流量1L/minならば95.5%まで濃度を上げられるとしています。5L/minで87%が本当ならば、相当に良い機種だと思います。

 非医療機器が19万円、最上位機種が26万円くらいです。
 難点は、納期です。人気過ぎて、手に入りづらいです。
 広告で『脳、活性化できます。』と謳ってしまっているので医療機器の広告規制に引っ掛かってしまわないか心配しています。


M1O2-Hybrid(エムワンオーツーハイブリッド)

 こちらは10万円超の家庭用酸素濃縮器です。
 酸素流量2L/minなら90%まで酸素濃度が上げられるとしています。6L/minで45%なので、ある程度の息苦しさには対応できるかもしれません。

 位置づけとしては『酸素バー』のように癒しを求めて酸素を欲する人向けの装置です。
 5千円オフクーポンとかが出ていますが、品物が入荷待ちなのでいつ手に入るかはわかりません。

 最上位機種は最大流量13L/minです。この機種は流量1Lであれば酸素濃度93%まで上げられます。


現実路線の3万円台

 下の4つの画像はどれも同じ機種だと思いますが、販売店が違います。値段はだいたい同じ、どこかが下げれば全体が下がるという感じの価格競争品です。

 公称値が正確であれば93%の酸素を1L/minで製造することができます。50%で4L、30%で7Lを毎分製造するとの事です。




酸素ボンベではダメですか?

 酸素濃縮器を買わずに、酸素ボンベを自宅療養の2週間分備蓄してはどうなのか、という考えもあります。

 まず、医療用酸素ですが容易に入手できません。

 中身は酸素ですので、おそらく溶接などで使われる工業用酸素でも『生きるか死ぬか』という状況であれば使っても良いのではないかと思います。

 物流が確保できている状態で、医療用として使う場合には医療用酸素ボンベに充填された、薬機法上の製造業者が充填した酸素でなければなりません。

 もし備蓄するとなると、どれだけ必要でしょうか。
 1500L充填できるガスボンベがありますが、1分に2L流せば750分、12.5時間で無くなります。14日間・336時間となると27本です。
 1分に2Lは相当に微量な酸素という感じですので、症状が少しでも悪化すれば倍量となるので50本以上の備蓄が必要です。

[Link] 厚生労働省: 平成23年東北地方太平洋沖地震における工業用ガスボンベを医療用ガスボンベとして使用することについて(医療機関及び製造販売業者等への周知依頼), 平成23年3月14日




自助のための酸素濃縮器

 今回の想定は医療崩壊が起こって無症状と軽症は有無を言わさず自宅療養から始まり、調整が付けば宿泊療養もできるという想定です。
 既に中等症や重症で病床は満床状態で、自宅に居て症状が悪化しはじめても入院はおろか、診察すら受けられないという最悪な状況を想定しています。

 こうなるとセルフメディケーション、自分でどうにかしないと生き延びられないという状況です。

 肺炎治療にはお薬が必要なのでそこは医科の介入を待ちますが、とりあえずそれまでに死んでしまわないように酸素を吸ってマラソン中のような呼吸状態から脱したいと考えています。

 そうなるとやはり酸素ボンベより酸素濃縮器が良さそうです。

 予算も限られているので、3万円台の酸素濃縮器を買って、デルタ型への感染に備えることにしました。




中国製の3.5万円くらいの品

 中国のネット通販『京東』(JD.COM)で調べると、日本のネット検索でもヒットしていた商品が出てきました。

 600~800元なので、1元17円で計算すると1万円~1.5万円が現地の相場のようです。
 このまま輸入できれば、日本で買う価格の3分の1ですが、取引方法がわからないので日本のネット通販で買う事にします。


 予算を決めると商品はだいたい絞られてしまったので、あとはショップの良し悪しで選びました。

 レビューを見ると小原商事というショップが良さそうでしたのでそちらで買いました。今回は変圧器とCO2モニター付きを選びました。

 そして、お荷物が届きました。注文してから8日目です。私としては不満はない日数です。
 配達時に不在にしていたので不在票が入っていました。玄関に宅配ボックスがあるのですが、入れてもらえず残念でしたが、早く再配達してくれました。


 開封してみると、中身はこんな感じです。
 本体は誰が見てもわかりますが、あとのアクセサリが重要な物とオマケ的な物が混在しています。


 背面を見るとこのようになっています。

 電源コネクタ部ですが、何か色々な線が使えてしまいそうで怖いです。
 定格は200Vとの事ですが、本体に表示はありません。100Vを差し込んでも壊れはしないと思いますので、たぶん安全だと思います。

 今回は変圧器付きを頼んだので、200Vに変圧(昇圧)して使います。


 基本的には中国人のために中国メーカーが作ったという物を輸入している様子なので、何もかも中国人用です。日本語も英語も出てきません。

 最初の起動から中国語です。


 中国語ばかりですが、雰囲気で使えました。

 流量は1L/min~7L/minまで調整ができます。

 タイマーは30分~4時間まで30分刻みで設定できます。

 マイナスイオン機能が搭載されています。

 操作時のメッセージ音を消す機能があります。




治療に使えるのか?

 これは治療用ではないので、治療には使ってはいけません。
 というのが法律上の建前です。

 今回は医療機器としての酸素濃縮器や酸素ボンベが提供されずに息苦しい時間を過ごす事になったときの、生きるための緊急回避的な考え方で酸素濃縮器を見てみます。

 まず、一般的な事として臨床で用いられる鼻カニュラやマスクによる酸素療法の吸入酸素濃度の目安を見てみます。
 下表は臨床ですので、酸素流量は100%酸素の流量を指します。酸素濃縮器ではありません。

酸素流量鼻カニュラ簡易
酸素マスク
リザーバ付
酸素マスク
[L/min][%][%][%]
124
228
332
436
54040~45
64445~5060
750~5570
855~6080
990
1090~

鼻カニュラ




本機の理論値

 健康な状態であれば1分に10回くらいの呼吸、6秒で1呼吸(サイクル)となります。
 吸気は1秒程で350~500mLくらいを吸いますので、仮に500mL(0.5L)だとすると0.5L/秒、30L/minの速度です。

 この装置は2L/minの設定時に70%の酸素を供給すると言っていますので、理論値で言うと30L/minの内の2L/minが70%、残る28L/minが20.9%の酸素濃度となります。
2L×0.7+28L×0.209=1.4+5.852=7.252L/min
 30L中の7.252Lなので24.17%の酸素濃度を吸っている事になります。

 では6L/minで35%の設定に切り替えるとどうなるのか、計算すると
6L×0.35+24L×0.209=2.1+5.016=7.116L/min
 30L中なので23.72%の酸素を吸っている事になります。

 酸素加の効率で言うと2L/minの設定の方が良い事になります。

 そして、その理論値24.17%とは、臨床使用される鼻カニュラによる酸素療法の『1L/min』と同等になります。
 酸素濃縮器の設定上は2L/minですが、それは工業製品側の数値であって、患者側の数値は1L/minです。

 ただし、注意すべきは製造される酸素が定常流ではない点です。間欠的にプシューっと出てきますので、吸気のタイミングでガスが出ていなければ空気を吸っているのと同じです。

 そこで、リザーバーバッグに酸素濃縮器から吐出されるガスを溜めれば良いかなと思って、試してみました。


 バッグにガスを溜める事はできます。

 2Lのバッグを一杯にしておけば、1回の吸気量0.5L分はまかなえます。

 問題は6秒後に来る次の吸気までに0.5Lを溜められるかです。

 もし、溜められない場合でも、リザーバーバッグに貯めた酸素だけで呼吸するのではなく、部屋の空気も一緒に吸い込めば1回の吸気0.5Lすべてを酸素濃縮器がまかなう必要はなくなります。




ネーザルカニューラ

 とりあえず今回は鼻カニュラの1L/min程度、リザーバーを上手く使えれば2L/minも期待できるかもしれないという程度で考えておくことにします。

 肺が炎症を起こせば酸欠状態になりますが、それが致死的な呼吸苦にならない事を願い、入院先が見つかるまでの数時間は誰かが生き延びられると期待しています。




2台持ちを検討中

 酸素濃縮器1台の能力を追求しても限界があります。

 医療用のハイパワーな物を入手したくても予約待ちで納品がいつになるかわかりません。

 そこで、酸素濃縮器を2台持つ事で、姑息的ですが呼吸を助ける仕事はできるのではないかと考えています。




 今回は、医療崩壊が起こった中での呼吸困難を回避するため、酸素濃縮器を検討し、結局は調達しました。

 以前、カセットガスボンベ式の小型発電機を調達して『いつ使うのか?』と思っていましたが、10年も経たずに役に立ちました。52時間の停電中もエアコンや冷蔵庫が使えて助かりました。

 今回は生命に関わる事ですので、しっかり使えるように、家族のだれもが使えるようにマイマニュアルも整備したいと思います。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

解決
カテゴリー
医工連携・事業化推進

『Amazonが仮想薬局』 -本日の話題-

★本日の話題★
Amazonが処方薬を販売




Amazon Pharmacy

処方薬販売

 Amazon Pharmacyは処方薬を販売するネット通販です。

 処方箋をAmazonに送り、Amazonが家へ配送するという仕組みなので、注文の方法に特徴はありますが、従来のAmazonのサービスと大きくは変わりません。

 今のところ、米国でのサービスです。

Amazon: Introducing Amazon Pharmacy: Prescription Medications Delivered, Press release, November 178, 2020



既製医薬品

 小さな引き出しがたくさんある薬棚から材料を出してきて、乳鉢でゴリゴリと混ぜて調合し、なんとなく苦そうな薬を渡されるという、そんなイメージの調剤薬局が昔はあったと思います。

図画出典 スタジオジブリ: 千と千尋の神隠し(2001)


 現在の医療用医薬品の内服薬といえばタブレット型が主流、たまにカプセルもありますが、粉薬はだいぶ少ないと思います。

 湿布薬や禁煙パッチなど貼付薬(外用薬)も含め、調剤薬局で調製されるのではなく、医薬品工場で調製済のものが街の調剤薬局にも患者の手元にも届けられている事が多いです。



医薬品は物販

 医療用医薬品は処方箋や保険など独特の過程がありますが、中身は食品や雑貨品などと同じように『仕入れて売る』という物品販売と似た形になります。

 何もかもがネットスーパーで買物できる現代において、医薬品が買えないということが不合理、時代遅れなのかもしれません。



物販ならアマゾン

 日本でも米国でも、物販業界において存在感が大きいAmazonが、医薬品も物販であると位置づければ進出してこないはずがないと思います。




Amazon Pharmacyのサービス

24時間対応

 薬剤師が24時間・年中無休で質問に答えます。

 処方薬が必要な人に、いつでも対応するというのがAmazon Pharmacyの方針だという事です。



2日以内の配送

 Amazon Prime会員であrべあ、注文から2日で処方薬を受け取ることができ、その配送料は無料とのことです。



価格比較ができる

 国民皆保険制度の日本人にとってはあまり馴染みのない感覚ですが、米国では民間保険加入者が圧倒的に多いので、医薬品の価格に対してもシビアです。

 加入している保険によっては医薬品の自己負担が3割の人も居れば5割の人も居ます。

 Amazon Pharmacyでは処方薬の自己負担額と、保険不使用のジェネリック医薬品の販売価格を比較して、安い方を選ぶ事ができます。

Amazon Prime: Amazon Pharmacy



主に慢性期

 医薬品は手渡しされる訳では無いので、急性期疾患には不向きです。



Schedule II は含まない

 もう1つ特徴的なことは、乱用の恐れがある医薬品を扱わないことです。

 Schedule IIにはメタンフェタミンやコカインなどの医薬品が含まれていますので、こうした物はAmazon Pharmacyでは買えないという事になります。




仮想ヘルスケアアクセス

Withコロナ時代

 COVID-19の渦中にある現在では、医療機関へのアクセスどころか外出も自粛する人が増えています。

 仮にCOVID-19が制圧されたら元に戻るかと言えば、そうではないと思われます。

 『Withコロナ時代』などと言われますが"New Normal"(新常態)では、わざわざ病人が時間と足を使って薬局に行くものではないということが『常識』になる可能性があります。



仮想薬局

 仮想薬局については、以前から議論がありました。

 医師が十分に説明し、同意した上での処方箋であれば薬剤師が関与する必要があるのか、仮に関与するとしてもオンラインでも対面説明はできるのではないか、といった議論です。

 すでにオンラインでの服薬説明については実証実験が行われ、良い結果が得られていると聞いています。

 お薬の配達についても、慢性期であれば配送という手段はさほど問題では無いように思われ、社会全体としては在庫量を調整しやすくなり価格低減につながるのではないかとの意見も聴かれます。



仮想薬局は慢性期患者の念願

 慢性期患者は月1~2回の定期受診があり、その帰りに薬局へ行って薬を受け取り、そして帰宅するというルーチンがありました。

 各種検査がありますし、主治医に診てもらいたいという事で受診自体は抵抗が少ないのですが、そのあとの薬局が『なぜ院内にないのか』『主治医から受け取りたい』という声がよく聴かれます。

 脳卒中後のリハビリで、杖をついてやっと歩ける人が、クリニックから自宅へまっすぐ帰れば自力で歩けるものの、薬局へ立ち寄るとなると体力に自信がなく、タクシーを使ってしまうというのが、ヘルスケアとして健全であるのか、患者さんから問われたこともあります。



受診後は帰宅

 仮想薬局が現実化すれば、患者さんはクリニックで受診後はそのまま家に帰る事ができます。

 時間を大幅に節約できます。



帰宅途中に救急搬送された事例

 私が路上で救護した、とある高齢者の例です。

 男性は脳梗塞疑いで受診後、薬を処方されて帰宅する事になったそうです。

 男性は身体が不自由なので、奥様が調剤薬局に処方薬を取りに行き、その間に男性は1人で独歩帰宅途中でした。

 ところが卒倒してしまい、男性は救急車で搬送されてしまい、調剤薬局へ行っていた奥様とは連絡が取れないので、あとは病院に任せるしかありません。

 受診後、この夫婦が一緒に帰宅できていれば、もしかすると倒れる事も無かったかもしれないですし、仮に救急搬送となっても夫婦同時に病院に到着できたと思います。

 仮想薬局、患者側からの要望が出ています。




 今回はAmazon Pharmacyについて取り上げました。

 米国でのサービス開始ですが、ノウハウを積み上げて日本に進出してくるのは時間の問題だと思います。

 もし、このビジネスが受け入れられるのであれば、日本企業がしっかりと稼ぎ、税金や雇用の面で日本に落とせるように、今から規制緩和の準備をして、目ぼしい企業にトライアルをさせると良いのではないかと思いました。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

カテゴリー
医工連携・事業化推進

『気道内圧上限を超える人工呼吸器の安全性』 -今日の課題-

★今日の課題★
"Patient Safety"として『最高気道内圧』の上限を超えてしまう人工呼吸器から患者を守る安全策を検討




 医療機器の回収情報を見ていて、違和感を感じたので素人なりに解釈してみました。

 専門家のご意見はまた異なると思いますので、あくまで素人の見解としてお読みいただければと思います。




陽圧換気と陰圧換気

健常人は陰圧呼吸

 陰圧を意識して呼吸している人はあまりいないと思いますが、肺の中は陰圧、大気圧に対してマイナスの圧になっています。

 大雑把に言うと肺は風船のようなもので、胸腔という空間に風船があって、空気の通り道(気道)の先は口や鼻につながっています。

 風船に空気が入ったり出たりするための大きな動力減が横隔膜です。
 横隔膜が下がる(収縮する)と風船(肺)が引っ張られて膨らもうとします。風船を無理やり引っ張って膨らませるので、大気から空気が引き込まれます。

 空気を引込んで風船を膨らませるので陰圧です。



人工呼吸は陽圧

 救命講習を受けた事があると経験しているかもしれませんが、マウスtoマウスの人工呼吸は、卒倒者の肺(風船)に救護者が外から空気を押し込みますので陽圧になります。

 空気を送り込んで、外圧で風船(肺)を膨らまします。

 人工呼吸器も原理は同じく、装置から空気を送り込んで風船を膨らまします。



人工呼吸の呼気は『何もしない』

 風船を膨らましても、入口を閉じなければしぼんでしまいます。

 肺も同じで、空気を送り込んでも、口や鼻をふさがなければ勝手に空気が出てきます。

 すなわち、吸気のときは陽圧で送り込みますが、呼気のときに吸い出してあげなくても、勝手に空気を吐き出します。



陽圧は非生理的ゆえに

 肺が陽圧になるということは、かなり非生理的です。

 肺自体がダメージを受けることは後述しますが、胸腔内が陽圧であることや、横隔膜が胸郭に支配されることになるので、色々と不都合がでてきます。

 例えば、肺とお隣にある心臓ですが、普段は陰圧の胸腔内にあります。
 心臓と言えば血液を送り出すポンプですが、送った血液は還ってきます。胸腔が陰圧の状態を想定した人体構造ですので、陽圧になると還りにくくなります。

 陽圧換気とは、身体のバランスがあちらこちらで崩れる状態であるといえます。




気道内圧管理

気道内圧

 気道とは空気の通り道で、喉のあたりをイメージしていただくと良いかと思います。

 気道の先は肺になります(厳密には気管や気管支、肺胞などとなりますが割愛)。

 全体を風船の中だとすれば、気道も肺も同じ圧力になります。

 人工呼吸中の気道内圧とは、肺の中の圧力を反映していると考えて良いと思います。



肺は壊れやすい

 肺は非常に繊細な臓器です。

 『肺炎』という病気はよく耳にしますが、コロナでは肺炎が重症化すると生命危機が近くなると言われています。

 肺は感染症などによって炎症を起こし、酸素を取り込むための重要な機能を果たせなくなるので生命危機が迫るのです。

 切り傷が膿んで炎症反応を起こす、目に異物が入って炎症反応を起こすといった原因がわかりやすい炎症とは違い、塵埃や微粒子などでも炎症を起こしてしまう肺は、非常にナイーブです。



圧外傷

 生理的な呼吸をしているときは陰圧にさらされている肺が、人工呼吸によって陽圧にさらされることで『圧外傷』というダメージを受けることがあります。

 人工呼吸を必要としている時点で肺に病気を患っている可能性がありますが、この疾患と圧負荷が圧外傷を起こす要因に含まれます。



気道内圧適正化

 オモチャの風船は過度の圧をかければ割れてしまいます。
 割れないにしても、過伸展により、不可逆的な形状変化を起こすこともあります。

 肺も同じように過度の圧を掛ければ損傷しますので、圧力をモニタして過度の負荷が掛からないようにします。




気道内圧上限アラーム

患者と人工呼吸器が闘わないように

 患者さんが息を吐こうとしているときに、人工呼吸器が無理やり空気を送り込もうとすれば、ぶつかり合います。

 患者が咳をするとき、人工呼吸器とぶつかり合うことがあります。

 こうしたときには両側から空気が送られているので気道内圧は上昇します。

 上昇するとアラームが鳴り、空気を送り込むことを止めます。



補完的アラーム群

 気道内圧上限アラームが鳴ったら空気を送り込むのをやめてしまいますが、何回もぶつかって空気が送り込めない状態が続くとこんどは別のアラームが鳴って『酸素が足りていないかも』と気づかせてくれます。

 1回に500mL、1分間に10回の換気設定をしておけば1分間に5Lの換気という設定になりますが、これらのリズムが崩れると『○○が足りません』というアラームが出たりします。




モニタリング

バイタルサインモニタ

 患者の状態を観察するためのバイタルサインモニタは心電図(ECG)、心拍数(HR)、血圧(BP)、呼吸回数(RR)、酸素飽和度(SpO2)などが1つのベッドサイドモニタで観察されるのが一般的です。
 必要に応じて呼気終末炭酸ガス(EtCO2)を測定することもあります。

 人工呼吸療法の大きな目的は患者に酸素を送る事ですので、患者が酸欠になっていないかモニタリングする事は不可欠です。

 言い方を変えると、人工呼吸器から送る空気の量が多少誤差があっても、結果として酸素が足りていれば良いので、装置に求めらえれるのは安全に動く事、突然止まってしまわない事であり、送気量1mLの誤差を無くす事は目指していません。



気道内圧は人工呼吸器で観察

 気道内圧が大事だと言いましたが、そのモニタリングは人工呼吸器のセンサーで行います。

 人工呼吸器はチューブを介して気道や肺につながっています。このチューブを介した圧モニタリングにより気道内圧をモニタリングできます。

 他に1回換気量もモニタできますが、これは何mL送ったか、何mL戻って来たか、といったことを装置で観察します。
 送った空気の量は装置側の制御下にあるのでかなり正確に測定できますが、戻ってくる分は測定できない装置も多くあります。



気道内圧上限

 一般的な上限値から、病態や個体差で決めます。

 低く設定すると頻繁にアラームが鳴りますし、高く設定すると圧外傷(VALI: ventilator-associated lung injury, 人工呼吸器関連肺損傷)を起こす危険性が高まりますので、適性値を探ります。

 このアラームが鳴ると『痰が詰まって来た?』『肺が固くなってきた?』『自発呼吸が出てきた?』など推測して、原因を探って取り除いていきます。

 気道内圧上限アラームは1日に何回も鳴るアラームなので、正しく取り扱います。




気道内圧上限設定を超える人工呼吸器

上限気道内圧を上回る可能性がある(!?)

 ここからかなり素人解釈が入るので間違えていたら失礼。

 回収情報に『上限気道内圧を上回る可能性がある』と記されていたので、それは危険ではないかとの所感を得ました。

 上述の通り気道内圧が異常に高ければ圧外傷を起こす危険性があります。



使用をやめれば事故は起こらない

 これは危険だからと、直ちに使用を止めるのか思いきや、医療従事者が居れば大丈夫とも読めそうな文書でした。

 患者は医療従事者の管理下にありますが、人工呼吸器が『患者モニターとの併用』されていたとしても、気道内圧はモニタされないので、安全であるとは考えにくいなと思いました。

 また『手動式人工呼吸器などの代替機器の具備を添付文書に記載しています』という事なのですが、装置が停止すれば手動式人工呼吸器も使いますが、気道内圧上限設定を上回る事とは直結しないように思います。

 さらに『添付文書に記載』ということですが、添付文書は薬事規制上の承認事項ではないので、あくまで参照する物であるという位置づけであると理解しています。
 メーカーさんとしては添付文書どおりに使って欲しいと考えるのは当然なのですが、現場がそのとおりにできるか否かについては別問題だと思います。



最悪の状況があっても、最悪の事態にはならない

 最悪の状況とは、人工呼吸器が停止してしまう事です。停止するとそこからは息を止めている状態になります。

 そのような状態が長く続けば低酸素血症となり、脳に酸素が行き渡らなければ低酸素脳症で不可逆的なダメージを受けますし、他の臓器も機能を停止し、最悪は生命を落としかねません。

 そのような最悪の事態には至らないための最終手段が『医療従事者が適切に措置することができる』という文言に係っていると思います。

 ICUなどでは患者は臨戦状態、1分後には急変し病状が悪化しているかもしれないですし、逆に目覚めて回復が進むかもしれないという状態にあります。

 何があっても良いようにトレーニングを受けた百戦錬磨のスタッフたちが、機器のトラブル対処にも備えているので、この文書に書かれている通り、医療従事者が救ってくれると思います。

 ただし、医療従事者が救命することをメーカーが決めつけることには反発の声も聴かれますので、この文言はもう少し工夫されると良いのではないかと思います。




医療従事者の観察力に期待

前にも同様の回収通知

 今回の回収通知が特別な物という訳ではなく、他社の書面にも同様の文言があったので、その際に大学の先生らと意見交換していました。

 前の不具合はもう少し危険で、人工呼吸器が停止してしまうかもしれないというものでした。

 アラームが鳴って停止すると思うが、稀に黙って静かに停止している場合もあるので注意が必要だとも書いていました。

 しかし、何があっても医療従事者による用手換気などで重篤な健康被害につながるおそれはないと書いてあります。



パルスオキシメータは遅延性

 新型コロナウイルス感染症の流行拡大で一時は注目を浴びたパルスオキシメータですが、これは血中の『酸素飽和度』をモニタする装置です。

 メディアでは『酸素濃度』と言われていることも多いですが、溶存酸素はカウントされず、ヘモグロビンと酸素の関係を反映する数字が表示される装置です。

 血液中にはヘモグロビンという鉄性の物が居て、それが酸素を運びます。酸素とくっついていると酸化ヘモグロビン、離れていると還元ヘモグロビンとなり、この2つは色が異なります。
 この2つの色の違いから酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの比を出す装置を考えた出したのは日本人です。

 息を止めて30秒もすると苦しくなりますが、パルスオキシメータのアラームが鳴るのは息止めから1分後くらいです。
 1分後にアラームが鳴り、そこから医療従事者が動き出します。医療従事者の習性から、最初に患者を観察します。そのあとで機械を見るので、まさか人工呼吸器がアラームも鳴らさずに停止しているなどという事に気づくまでに、初動から30秒や1分はかかってもおかしくないと思います。

 息を止めさせられて2分後、ようやく用手換気を開始して貰えます。

【参考】息を止めて酸素飽和度を測定(自験例)



健康被害が無くても精神的には?

 2分間の息止めは肺疾患のある患者にとってどれだけ苦しいのか想像がつきませんが、仮に健康被害なしで回復したとしても、精神的ダメージを受けるかもしれません。

 簡単に言えば溺れている状態です。水面に出れば助かるというものではなく、自身は動けない状態、沈没船の中に閉じ込められた状態とでも言いましょうか、危険な状況です。

 何とか助けられたとしても、その記憶は残ってしまうかもしれません。

 PTSDなどにならないことを願っています。




 今回は背伸びして、少し知的な話題に触れてみました。

 機械なので不具合がある事は仕方ないですし、そのために回収情報を流す制度を国が設けていますので、不具合自体には特にいう事はありません。

 しかしながら、その不具合によって発生した事故が、最終的に医療従事者によってリカバリされるので、安全であるという結論付けには少々違和感がありました。医療従事者の先生方に意見をうかがっても、同意見の方が散見されました。

 なんだかんだ言っても医療従事者は患者本位、患者のために命を救う行為に動くので、問題ないとは言っていました。これは安心できる言葉だと思います。

 コロナでも風評や誹謗中傷などが医療従事者に向けられることもありますが、守られてしかるべき、海外では英雄扱いですので医療従事者の皆様が責められることのないように、このような通知の文言も言葉を選んで貰えれば良いなと思いました。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

カテゴリー
BCP・災害対策 医工連携・事業化推進

『予防接種の地域差を探る』 -今日の課題-

★今日の課題★
季節性インフルエンザワクチン予防接種から見る地域の医療格差




予防接種費用

一般医療は全国一律公定価格

 わが国で医療を受診すると、多くは保険証を出して精算します。

 この保険証は被保険者である証しですが、支払いの一部は保険者が担うことを約束するものでもあります。

 『3割負担』というのは総医療費の3割を窓口で受益者(受診者)が自己負担し、残る7割は保険者が支払っています。

 このとき計算される『総医療費』が診療報酬として予め決められており、概ね全国一律の価格になっています。

 ここで受けられる医療を『保険医療』とも呼びます。



自由診療

 保険診療に反する用語として『自由診療』があります。

 価格は自由設定、処置内容なども自由に選ぶ事ができます。

 美容外科や審美歯科などでは自由診療が多く行われています。保険の公平性などから適用外となっている医学的処置などを受ける場合に、自由診療が活用されています。



混合診療

 保険診療と自由診療を同時に行う事を『混合診療』と言います。

 一般的には認められていませんが、一部で認められる場合があります。それは人道的なことや、医学の発展に関わることです。

 また『差額ベッド』『予約料』のような患者の都合に合わせるために提供されるサービスについては『保険外併用療養費』として届出をすれば徴収が認められています。

【参考】厚生労働省: 保険診療と保険外診療の併用について

【参考】厚生労働省九州厚生局: 保険外併用療養費医療機関名簿(福岡県)



インフルエンザ予防接種は自由診療

 季節性インフルエンザの予防接種は自由診療です。

 保険適用外なので自由診療ですが、ワクチンを投与する行為は医師免許の下でしかできませんので、誰もが自由に施術できるという意味ではありません。

 自由診療とはいえ、投与方法はだいたい決められた中で行われています。使われる医薬品も注射器も、だいたいどこの施設へ行っても同じ物を使っています。

 異なるのは、費用です。



最低価格や上限設定はない

 自由診療は、費用についての制限を受ける事はありません。

 わかりやすい例では健康診断があります。
 フロアー貸切、ホテル直結などのサービスを展開する施設では1組100万円以上です。
 1~2万円の健診でも高いなと思いながら受診している身としてはすごいな、という事くらいしか言えません。

 とはいえ、医療には高い倫理観がありますので、法外な価格設定ということはなく、原価を見れば納得の適正価格であると納得できると思います。



ワクチン予防接種の価格差

 季節性インフルエンザワクチンの予防接種は毎年数千万人が受けますが、その価格は一定ではありません。

 どのくらい一定でないかというと....わかりません。




季節性インフルエンザワクチン予防接種費用全国調査

コンサルとして独自調査

 『最近のコンサルはその場しのぎ』『大したことを言わない』などと敬遠され、なかなかお仕事を頂けないのが若輩者の医療系コンサルタントの現状です。

 付け焼刃のような問答が信頼性を損なう原因である事は、特に医師ら知的な人材と接していると実感します。

 そこで、なるべく調査をするのですが、世の中に存在しないデータという物に直面することがしばしばあります。

 今回、予防接種費用について厚労省などの資料を調査しましたが見つからないので、独自に調査する事にしました。



47都道府県ネット検索

 各都道府県上位5施設ずつ、235件の予防接種料金を調べました。

 事前予想では都市部は家賃が高いので高額、地方に行くほど安い、北海道や沖縄は運賃の分だけ高い、などと考えていましたがそう単純でも無かったです。

Google検索『インフルエンザ 予防接種 料金』

NES株式会社: 季節性インフルエンザワクチン予防接種の全国費用概況調査について, 2020年10月31日



ヒストグラム

 今回の調査でどの価格帯に設定する先生が多いのかが少し見えました。

 『3,500円』が最多、次いで『3,000円』『4,000円』となりました。消費税の関係などで多少の前後がありますが、概ねそのあたりでした。



都道府県別平均額

 都道府県別の平均額については、再調査が必要だなと実感しています。

 東北エリアでなぜ岩手だけが突出するのか、福島・長野・静岡など4,000円を超えたエリアも背景が知りたくなりました。

 広島と岡山の違いは何なのか、ここも解くべき謎があるように思えます。



インフルエンザ流行と集団免疫

 ワクチン接種率が高いことは免疫保有率の高さにも関係すると思えますので、エリア人口の半数が接種することが望ましいと思います。

 この価格差が、ワクチン接種の動機と関係してしまうのであれば、もしかすると高額地域では免疫保有率が低いかもしれませんし、逆に金額は無視してでもワクチン接種する地域という事であれば裕福であり、共生する力の強い地域であるとも考えられます。

今日の時点では不明

 今年はインフルエンザが流行していません。

 国立感染症研究所のインフルエンザのレポートが出る時期でもないので免疫保有率はわかっていません。

 新しい知見が得られれば、コンサルタントとして1つステップアップできるような気がします。

 今冬、しっかり検討したいと思います。




季節性インフルエンザワクチン

供給量は国民の半数以下

 今年の季節性インフルエンザワクチンの供給量は約3,322万本と厚生労働省が発表しました。

【参考】厚生労働省: 季節性インフルエンザワクチンの供給について(更新情報)


 バイアル瓶1本が1mL、1回の接種量が0.5mLなので接種回数で言えば6,644万回分が供給される事になります。

 2020年10月1日現在のわが国の人口は1億2,588万人ですので単純計算で53%の人が1回ずつ接種できる計算になります。

※.厳密には3歳未満は0.25mLを2回、3歳以上13歳未満は0.5mLを2回投与する事が推奨されているので人口の単純計算が正しい訳ではありません。



今年は高齢接種者増

 今年は65歳以上を10月1日~25日まで優先的に接種できるように厚生労働省から呼び掛けがあった影響で、この25日間に多くの高齢者が接種した模様です。

 2020年限定の制度として65歳以上は無料接種という施策が実施され、この短期間での接種希望者は相当に多くなったとみられます。

 ちなみに高齢者無料の財源ですが、市民の税金で賄われています。
 埼玉県の例ですと155万人分で21億4千万円、1人あたり1,380円を予算化しています。市町村では高齢者等の自己負担軽減の措置がとられており、軽減後の自己負担額を県が出すことで接種される人は無料になるという制度です。 

【参考】厚生労働省: 季節性インフルエンザワクチン接種時期ご協力のお願い

【参考】東京新聞: インフルワクチン 高齢者の接種を無償化へ 155万人分, 2020年9月25日



生産年齢人口に充足するか?

 わが国の人口構造は15歳未満が1,510万人、15~64歳の生産年齢人口が7,471万人、65歳以上の高齢者が3,607万人です。

 仮に高齢者の半数が予防接種すると約1,800万人、4分の3が予防接種すると2,700万人になります。ワクチン6,644万回分から差し引くとそれぞれ4,844万回、3,944万回となります。

 ここに65歳未満の8,981万人が集中することになります。今年の供給量は決まってしまっているので、希望者数によっては争奪戦が始まります。

 もし子供たちに必要なワクチン接種をさせてあげようと思うと生産年齢人口の2~3割しか接種できないかもしれません。



例年とは違う

 厚生労働省の発表によれば、今年は過去最大量のワクチン供給が見込まれています。

 例年ですとワクチンの供給量に対して接種者が少ないので、何百万本も廃棄されています。

 ところが今年は感染症に対する国民意識が異なることや、高齢者らが無料で接種できることなど背景が異なるため、はたしてこの供給量で『接種したい』という人数とバランスが取れるのかが心配です。

【参考】厚生労働省: 季節性インフルエンザワクチンの供給について, 医政経発0909第1号/健健発0909第1号/健感発0909第3号, 2020年9月9日



集団免疫と再生産数

 今年はテレビなどでも聞くことがあった『集団免疫』『再生産数』は季節性インフルエンザにも適用されます。

 インフルエンザの『流行』を防ぐには集団免疫率は50%以上を達成できれば理論上の流行拡大防止となります。

 今年供給されるワクチンで1人1回接種、全員の免疫が獲得できれば人口の53%が免疫を持つこととなり集団免疫率50%以上となります。

【参考】大阪大学感染制御部: I.C.T. Monthly, No.233, 2015年



免疫獲得率

 ワクチンを投与すれば100%免疫が付くかと言えば違います。

 先の『人口の53%』とはワクチン接種の人数であり、免疫獲得の人数ではありません。

 例年ですとワクチン接種以外にも季節性インフルエンザに罹患して免疫を獲得する人も多く居ますので、流行がピークを過ぎると集団免疫の理論で流行拡大は鎮静化します。

【参考】国立感染症研究所: インフルエンザ抗体保有状況 -2019年度速報第2報- (2020年1月27日現在)



集団の偏り

 これまでに述べてきた集団免疫は国民全体で考えた数字ですが、その属性に偏りがあれば集団感染も起こり得ます。

 国立感染症研究所の報告によれば、例年の免疫獲得(抗体保有率)は65歳以上は低値、若いほど高値になる傾向があります。
 受診者数を見ても15歳未満が40~50%を占めますが、高齢者は全体の10~15%程度であり数としては多くありません。

 抗体保有率が低く、受診率も低い高齢者に対して今年はインフルエンザワクチンが大量に使われたとした場合、おそらく高齢患者の発生は極めて低くなるものと考えられます。

 一方で、若年層に必要なワクチンが行き渡らなかった場合、若年層に限った流行が頻発する可能性があると考えます。

【参考】国立感染症研究所: 今冬のインフルエンザについて (2019/20シーズン), 2020年8月27日



集団免疫後も個人は罹患

 集団免疫が確立すると感染症流行は抑止できますが、そのコミュニティ居る人が罹患しない訳ではありません。

 免疫を持たない人は、感染者と接触すれば感染リスクがあります。

 今年のワクチンがすべて使われて53%の人が免疫を獲得しても、免疫を持たない47%の人の間では感染する可能性があるので、高熱で受診しなければならない可能性があります。

 企業で半数が欠勤したら仕事が回りません。

 専門性の高い製造業で、1つの工程が操業停止となれば後工程も停止せざるを得ません。

 厨房とフロアを分担している飲食店で、シェフが休んだら開店できません。

 集団感染が起こらなくても、個人が発症することによる危害(ハザード)はあちらこちらに存在します。




 季節性インフルエンザの予防接種は毎年の事ですが、いつもは徒歩1分くらいの近医で接種しています。1回3,500円です。

 今年は中耳炎でお世話になった耳鼻科が3,000円だと聞いたのでそちらで予約しました。

 同じエリアで4,000円の施設もあれば、ターミナル駅前で3,300円という施設、新聞では東京杉並で4,500円の施設が紹介されており、ここまでバラバラなのかと思いました。

 今回、予防接種がどうこう言うことよりも、自由診療から見える地域医療の実情や、地域経済活動の何かが反映されていればと思い調査しました。

 コンサルタントとして、腕を磨いていきたいと思います。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

カテゴリー
医工連携・事業化推進

『医工連携院内コンセンサスを得る』 -今日の課題-

★今日の課題★
医療従事者が医工連携を推進するために院内でのコンセンサスを得る




臨床家

医療従事者

 医療機関に勤める医療従事者は一般的に診療業務にあたる目的で雇い・雇われています。

 医学系大学・養成校を卒業し、医療免許を取得し、その免許がなければできない仕事をする、というのが一般的です。



目的外・想定外

 雇う側からすれば、賃金を支払って業務を命じている相手が、その業務外に精を出すことについて、許容できることと、できないことがあると思います。

 特にチームとして戦力が欠けることは、医療では許されない場面も多くありますので、仕事に穴は開けられません。

 医療従事者として、臨床家として、果たすべき役割は果たさなければなりません。



ストレスが原石

 ある病院の院長から『離職防止に役立つなら良い』と医工連携を認めて頂いたことがあります。

 別の病院の看護部長からは『給与と人事以外は彼に言って良い』と通達を出してもらい、数百人いる看護師さんから様々な意見を頂きました。

 看護師さんらの愚痴を聞いて回り、その中に医工連携として価値ある話題が潜在している可能性があると考え、意見を聴いて回る仕事をしました。

 愚痴の中には医工連携で解決すべきではないこともあります。

 解決すべき話題があったとき、その解決に関わることがストレス解消になる人も居ます。

 解決されることでストレスの原因が1つ減るという人も居ます。



医療・医学への貢献

 医療・医学は独占するものではなく、広く社会に共有されるべきものだという基本的な考え方があります。

 医療技術が特許にならないのも、そうした背景があります。

 医療従事者が課題に気づき、解決策を求めて企業と連携し、場合によっては解決策を得ることは、医療や医学の発展や安全につながることもあります。

 医工連携に参画する意義は、このような視点もあります。



そんな法律ある?

 医工連携に協力しなさいという法律があるかと聞かれれば、あります。

 医療機器促進法(国民が受ける医療の質向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する法律)です。

 罰則がある法律ではなく、国民のため、医療の質向上のため、関係者は協力していきましょうという国の方針が掲げられたようなものだと理解しています。

 医工連携は、やりたくない人が強要されてやるようなものでもありませんが、やりたいと思った人が、その目的が私腹を肥やすことや自己満足ではなく、医療の質向上のために活動するならば応援してあげようという、前向きな応援制度であると捉えています。

国民が受ける医療の質向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する法律

厚生労働省: 『国民が受ける医療の質向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関す基本計画』を閣議決定, 2015年5月31日

厚生労働省: 国民が受ける医療の質向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する協議のためのワーキンググループ




雇われながら医工連携

時間外チャレンジ

 医療機関に臨床家として雇われながらも医工連携をするには、医工連携を認めている医療機関に就職するか、就業時間外で関わるかの選択になります。

 手っ取り早いのが就業時間外でのチャレンジです。

 サッカーやテニスをするように、ライフワークとして活動する分にはおとがめはないと思います。

兼業・副業・複業には注意

 活動している時間に応じて対価を得る場合は就業規定に注意が必要です。

 成果物に対してロイヤルティを貰う場合は、その商品を売るという行為に直接時間を割く訳では無いので、労災が起こる事はあり得ないと思いますのでさほど心配がないのかと思いますが、開発過程では移動中に事故に遭うかもしれませんし、実験中に有毒ガスが出て救急搬送されるかもしれません。

 就業規則をよく読んでおくことが大切です。



病院からの許可は2通り

 医療従事者の医工連携をお手伝いしていると出てくるのが、自院での許可を貰えるかどうかという相談です。

 この許可には2種類あります。

 ハードルが低い方の許可は『医工連携の活動をしても良いですよ』というものです。基本的に勤務時間外であれば活動を許しますという内容です。
 時間外だから勝手だろうと思う人も居られますが、医工連携の場合は勤務上で経験する事が役立つこともあり、また所属機関名を見て信用される部分もあるので、この許可は必要です。

 ハードルの高い方は勤務中でも活動して良いというものです

 私が所属していた国立循環器病研究センターでは病院・研究所ともう1つ『研究開発基盤センター』という組織を設けて、医工連携を推進していました。元々、研究所併設の国立高度医療研究機関なので医工連携は推進されていましたが、独立行政法人化後も活発になされていました。

 自院にある有用な技術やアイディアを全国に、世界に広げるためには事業化が有用だと考えた時、医工連携は便利なツールとなります。

 そうした考え方で、医療機関から『勤務時間の5%程度までなら』といった制限付きで許容される場合があります。



研究と似て非なる

 医工連携は一般的に研究開発が伴いますが、一般的な医学研究とは異なる場合もあります。

 既存商品を『もっと安く』という開発では、臨床評価は行われても、臨床で探求する事は少ないです。
 その開発が終わった時、医学的に進歩があるかと言われれば、無いかもしれません。
 ただし、買いやすい価格になっているというゴールが、間接的には医療に貢献するかもしれません。




結論は?

成否拮抗

 私がコンサルして、100%成功かと言われれば、そうではありません。

 院内規定を根本から見直すような場合、外部の者が1人でできることではありませんし、依頼者も医工連携を理由に居づらくなることは求めていませんので、そういう場合は他の手段を提案します。

 上手くいった事例はいくつもあります。
 毎回同じ手段ではなく、ケース・バイ・ケースです。



ワーク・ライフ・バランス

 院内で敵を作らずに医工連携をするには、バランスが大切だなと実感しています。

 本来の雇用目的外の仕事ですので、まずは本業はぬかりなく働いてもらいます。

 その上で、趣味が高じたという程度で医工連携に関わってもらいます。

 中には、職域を超えてしまうこともあるので、他の職種に協力してもらう場合もあるので、普段から不評では誰も協力してもらえません。

 私自身は人間関係を構築した上で、普段は看護師さんらに業務上でもプライベート的な事でも協力した上で、こちらが困った時に相談に行っていました。だいたい、協力してもらえました。



臨床工学技士相談中

 現在、ご相談頂いているケースが複数あります。

 院内コンセンサスを得るためには、何が障害になるのか、それは無理やり取り除いて大丈夫か、慎重に判断しています。

 最終的には、医療従事者の考案した物が世に広まり、皆の課題を解決できれば良いと考えているので、『プランB』も懐に隠し持ちながら対応しています。





医工連携支援関連のガイド本

サクセス双六

 医工連携とは何か、自社に何が足りないのか、見落としは無いかなど、すごろくをするだけでわかります。

 入門書として、秀逸な仕上がりだと思います。

AMED: サクセス双六



医工連携による医療機器事業化ガイドブック

経済産業省: 医工連携による医療機器事業化ガイドブック(2020年3月版)

経済産業省: 医工連携による医療機器事業化ガイドブック(2015年3月版)



医療機器開発ケーススタディー

AMED: 医療機器開発ケーススタディー<令和元年度版>

AMED: 医療機器開発ケーススタディー<平成30年度版>

AMED: 医療機器開発ケーススタディー<平成29年度版>

MEDIC: 医療機器開発ケーススタディーリンクページ



医療機器開発支援ハンドブック

 医工連携が推進される背景から始まり、それを支援する環境、そして個別の施策が紹介されています。

内閣官房(健康・医療戦略室)・文部科学省・厚生労働省・経済産業省: 医療機器開発支援ハンドブック(令和2年3月)

内閣官房(健康・医療戦略室)・文部科学省・厚生労働省・経済産業省: 医療機器開発支援ハンドブック(平成31年3月)




知財戦略関連のガイド本

医療機器開発における知財対策ガイドブック

 知的財産を守るためにどのような書面が必要になるのかということをわかりやすく解説しています。

AMED: 医療機器開発における知財対策ガイドブック~中小・ベンチャー企業と医療機関のwin-winの医工連携に向けて~

MEDIC: 知財対策ガイドブックリンクページ



[医師会編集]事例から学ぶ医工連携の知的財産

 医師会が編集した知財ガイドブックです。

 特徴的なのが話題提供の順番です。

 最初に『知財を生み出そう』というタイトルで第1章が始まり『本当にニーズはあるか?』といった知財の質を重視した内容から始まります。

 知財化できる情報であるという前提ではなく、知財化する価値があるのかをイラスト付きで説明しています。

経済産業省関東経済産業局・公益社団法人日本医師会: 事例から学ぶ医工連携の知的財産



臨床工学技士のための発明と知的財産に関するガイドブック

 臨床工学技士という少しニッチな業種に絞ったガイドブックです。

 知的財産とは何か、という事に触れる事が少ない臨床工学技士が、医工連携に参画する上で知っておくべき知識を紹介しています。

経済産業省東北経済産業局広域連携会議: 臨床工学技士のための発明と知的財産に関するガイドブック(2019年3月)




 医工連携は『非臨床』の活動であり、自院に通う患者に直接のメリットが出ることも少ない活動です。

 しかし、医療従事者にしか知り得ない事がたくさんあるので、医療従事者が情報発信しなければ開発すら行われない物も多くあります。

 特に、医療機器系は免許が無ければ操作できないので、医療機器メーカーの人でもユーザーにはなれません。ここが自動車や家電の開発との大きな違いです。

 医療従事者が医療機器開発に協力しましょうという制度もありますので、もっとプレイヤーが増える事を願っています。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

カテゴリー
ICT・AI・robo 医工連携・事業化推進

『見本市会場からウェブ中継』 -今日の課題-

★今日の課題★
見本市会場からウェブ中継(Zoom)




見本市会場(大規模展示場)

インテックス大阪

 大阪市の南港にあるインテックス大阪では、COVID-19感染症流行拡大後も見本市は開催されています。

 2020年10月7日~9日までは機械要素技術展やMEDIX関西といったイベントが開催されていました。

2020年のMEDIX関西(初日)


かつての同イベント

 前年までの同イベントは3万人規模の来場者があり、受付は順番待ちの行列ができていました。

 9時台から並んでいても、10時の開場時に中に入れない、さらには10時半からのセミナーも受講できないという事もあったくらいの人混みでした。

 2020年2月、10月と同様のイベントに出展しましたが、これほどまでに人が少ない見本市はかつて無いと思います。

2018年のMEDIX関西(初日)


ウェブ中継

 人出が少ないのはコロナ禍では仕方がないことです。

 そこは甘受し、この状況下でも質を下げず、良い展示をするにはどうすべきかと考えた時、展示ブースからのウェブ中継という選択肢がありました。




展示ブースから放送

計画

 今回、展示ブースからのウェブ放送を計画した時点で、何が必要になるかのシミュレーションを始めました。

 展示ブースには電源以外は何もありません。忘れ物に気づいても近くにホームセンターや家電量販店は無く、リカバリーは難しいという前提で準備しました。

 既にZoomを使ったウェブ会議やセミナーは幾度も実施したことがありましたので、それまでに使った機材をすべてリストアップし、今回の展示ブースで実施する方法を選択しました。



持参品

 持参したのは以下の機材です。

パソコン(Mac Book Pro)
カメラ(一眼レフ・EOS 90D)
会議用マイク内蔵スピーカー(eMeet Luna)
LEDプロジェクター(BenQ GS1)

三脚(1.5m級)
ミニ三脚(卓上用)×2
EOSバッテリカプラ式電源
HDMIミニ ⇔ HDMIケーブル(カメラ用)
HDMI ⇔ HDMIケーブル(プロジェクタ用)
USB-C ⇔ USBケーブル(スピーカー用)
microUSB ⇔ USBケーブル(カメラ用)
延長コード(3口)



セットアップ・リハーサル

 会場に到着してすぐに機材のセットアップを行いました。

 パソコン、カメラ、マイクを適当な場所に置き、ケーブル類を敷設して動作確認を行いました。

 機材の故障が無いことを確認し、早速Zoomを起動させてリハーサルを実施、ネットワーク接続も難なく済ませ本番を待ちました。

 カメラ位置は着席した全員が映るように、かつ表情がなるべく伝わるように配慮しました。

ブースの様子

ウェブ放送機材の配置


本番(生配信)

 定刻5分前までにZoomを起動しホストとしてログイン、ビデオとオーディオの動作確認をして待機します。

 参加者ウィンドウを開いておき、参加者がサインインしたら許可を出していきました。

 定刻に開始、Zoomのホスト役だけでなくタイムキーパーやファシリテーター役も兼務しながら本番を進行しました。

 周囲は雑音だらけですが、eMeet Lunaのマイクでも十分な結果が得られました。
 一方でスピーカーですが、耳を傾けていないと聞こえない感じでしたが、机を囲む人々には聞こえるレベルでした。通路を通る人々には何も聞こえない感じでしたので、機密性という面では悪くはないといった感じです。

 欲を言えば、次回はeMeet Lunaをもう1台追加し、聞き取りやすくしたいと思います。

Zoom生配信の本番環境

 10名に満たない程度の人数でウェブ会議をする際に重宝しています。声が通りやすい人、声の小さい人、色々な人が混在する会議でも安定して音を伝えることができます。マイクとスピーカーが同じ装置ですのでハウリングしないので、セットアップの手間が軽減されています。


カメラは抜群に良い

 今回、ビデオライトは使いませんでした。

 さすが一眼レフカメラという感じで、ピントが合うのは当然ですが、明るさも適正化できました。

 ISO設定はオートのまま、会場の明かりだけで被写体の全員の表情がわかる程度に調整されました。

 今回は商品紹介のような事は無かったので人間だけですが、同様のイベントであれば照明は持参しなくても良いかもしれません。

 私も愛用しているキヤノンのEOS 90Dです。レンズ付きのキットで20万円超、ボディだけなら15万円前後で売っていることもあります。4K撮影など機能が充実したハイアマチュア向けの機種ですが、家庭用でも堪能できると思いますので、EOS Kissを検討中の方も、90Dを試してみると良いと思います。

 今回、EOS 90DはAmazon Basicsのカメラバッグに入れて運びました。

 一眼レフ用のLサイズであれば、短いレンズを付けたままピッタリと嵌ります。

 125ccスクーター(シグナスX)のメットイン収納にちょうど入りましたので、雨にも濡れず、一定の振動対策もできて良かったです。

 一眼レフ用のカメラバッグです。外側は黒、内側はオレンジを買いましたが内側が灰色のタイプもあります。カメラボディを中央に入れて、レンズを両サイドに1本ずつ入れてしっくりくる感じです。今回はウェブ放送ということでレンズの代わりにミニ三脚と電源アダプタを入れて行きました。


通信回線トラブル

 今回最大のトラブルは通信回線でした。

 Zoom配信の真っ最中に通信速度の問題がZoom画面に表示され、やがてWi-Fiが切断しました。

 原因の1つはアクセスポイントの混雑です。
 ポケットWi-Fiのような物を使っていましたが、Zoom配信中に別のパソコンが同じWi-Fiに相乗りしたため、その直後から通信に課題が生じ、最終的に切断に至りました。

 対策としては、Wi-Fiを共有しないことです。
 可能であればUSBテザリングなどの方法で有線で接続してしまいWi-Fi電波を飛ばさないことで無用な接続を断つことができます。

 もう1つ疑わしい問題に会場付近の公衆回線の問題があります。
 会場には出展社関係だけでも数千人、来場者も数千人居り、近隣にはホテルや商業施設、マンション、オフィスなどがありますのでエリア人口は一時的に1万人に達していてもおかしくない状況です。
 20年前なら夕立の降る金曜の渋谷駅などは輻輳状態となり携帯電話がつながりにくい事もありましたが、令和時代にそのような事は無いとは思いますが、会場では個人のスマホ以外にも多くの通信機器が使われており、ネット中継しているブースもたくさんあったので、可能性は否定できません。

 この問題への対策は個人レベルでは不可能なので、通信各社が分析して移動基地局を設営するとか、イベント主催者が光回線を敷設するなどの大掛かりな対策が必要になります。

 ちなみに、今回使用した回線はソフトバンクです。知人に用意してもらいました。
 次回は私が常用しているmineoでも試してみたいと思います。



機材運搬への注意

 今回、機材の運搬に関するトラブルはありませんでしたが、注意が必要だなと感じました。

 初日は快晴の中で移動でしたが、2日目と3日目は台風の影響で大雨、その中で機材の運搬を行いました。

 昨秋の幕張メッセでのイベントでも大雨に遭い、帰宅困難者が出るほどでしたので、特別の配慮が必要だと実感しました。

 電子機器は個別にチャック袋に入れて耐衝撃バッグに入れるなどの対応が必要であり、バッグにも対策が必要だと考えます。

 耐衝撃についてはカメラバッグや緩衝材などを用い、パソコンはビジネスバッグで持参していたのでさほど問題は感じませんでしたが、水に対する備えは手薄でした。

 特にパソコンとカメラ以外はキャリーバッグに入れて引き回していたので、水たまりの通過など配慮が必要です。

 今回の荷物、分かりづらいですが右側の椅子に置いてあるのがカメラバッグ、左側の床に置いてありeMeet Lunaの青い箱が乗っているのがキャリーバッグです。
 このキャリーバッグ、前にポケットが別置されているのでノートパソコンを入れたり、細かいケーブル類を収納するのに便利です。ACEというこの手の商品で有名なブランドの商品なのですが気に入っている点は車輪の音が静かなことです。


 機内持込ができ、前に大型ポケットが付いている、セミハードなキャリーバッグを探すとACE(プロテカ)に行きあたります。車輪の音の静かさ、抜群です。



 今回、出先である見本市会場の出展ブースからのウェブ放送は成功しました。

 次回は大阪でのセミナーか、幕張でのブース出展時に同様のことをする予定ですので、今回発見した課題については対策を講じておきたいと思います。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

カテゴリー
BCP・災害対策 ICT・AI・robo 医工連携・事業化推進

『ウェブ会議の文字越こし~自動的同時書記』 -今日の課題-

★今日の課題★
ウェブ会議の自動・同時文字起こし



ウェブ会議

 新型コロナウイルス感染症流行拡大以降、リモートワークが拡大、定着しました。

 ツールはZoom、Skype、Microsoft teamなど多様なシステムが提供されており、費用負担も軽い事から仕事以外でも利用されています。

 聞き取れなかったけど聞き返せないな、聴いたことない単語が出て来たな、というときに字幕のように文字が出て欲しいなと思う事ありませんか。




議事録

 会議の目的や性質によって異なりますが、多かれ少なかれ議事録や議事メモなどは残されていると思います。

 特に正式な『委員会』や『ワーキンググループ』のような会議に出ると、議事録が回付され確認を求められますので、誰かが議事録を作成する必要があります。




海外ともオンライン

 元々、海外とのミーティングにはウェブ会議システムが多用されており、私も10年以上前にSkypeの機材を揃えたきっかけは海外とのミーティングでした。




災害時

 災害時のミーティングにも多用されていくと思われます。

 既にいくつかの医療機関では、災害対策本部にビデオチャットを導入するマニュアルが整備されていますが、今後は用途が拡大されたり、通信が途絶えた際のリカバリーについても検討されると思います。

 このあたりは専門領域ですので、後日詳報します。




同時・自動的な文字起こしの実際

 使ってみると、このような感じになります。

 Skypeのテスト機能を使って実験しています。




使用機材


 パソコンでウェブ会議、スマホで自動文字起こしという方法です。

 オーディオ系のケーブル類が必要になります。


2分配ケーブル

 パソコンのオーディオ出力に挿入して使います。

 分岐の一端は文字起こしアプリの入ったスマートフォンに、もう一端はマイク付イヤホンに接続します。

 注意すべきは4極端子である点です。マイク付イヤホンを使う場合には4極端子でないとパソコンにマイクの音声を入力することができません。

 例示したアマゾンのリンクは、私が実際に使っている物です。


オス - オス ケーブル

 パソコンからのオーディオ出力をスマートフォンに入力するためのオス・オスケーブルです。

 注意すべきは4極端子である点です。
 スマートフォンには『有線マイク』として入力しますので、マイク端子が無ければ認識しません。


マイクロフォン付きイヤホン

 遠隔テレビ出演する芸能人も多くがマイク付きイヤホンを使っていますが、ウェブ会議では非常に便利です。

 周囲の雑音が入りにくく、耳からは必要な音だけが聞こえるのが理想的ですが、オーディオテクニカのマイク付イヤホンは価格の割に優れていると思います。

 前の世代の型式も合わせ3本保有して、今も使っています。




Android


Google 音声文字変換 アプリ

 まず必要なアプリはアンドロイドアプリ『音声文字変換』です。

 無料で提供されているアプリで広告表示されることもありません。
 日本語版も提供されていますので、使いやすいです。

 Google Play: 音声文字変換 (Research at Google)

 Google Play: Live Transcribe (Research at Google)




配線

 パソコンでウェブ会議に参加する際、イヤホン付マイクを使っておられる方も多いと思います。

 その音声出力端子を2分岐して、1本をスマートフォンに接続します。
 もう1本は従来どおりマイク付イヤホンに接続します。




アプリ設定

 アプリの音声入力を『有線ヘッドフォン』に設定します。

 アプリを起動し、左下にある設定マーク(アイコン)をタッチします。

 次に『その他の設定』をタッチします。

 『音声と言語』欄にある『マイク』をタッチします。
 ポップアップメニューで『有線ヘッドフォン』をタッチします。

 『マイク』欄が薄暗くなっている場合、選択ができません。『このデバイス』のまま薄暗い場合はマイク端子が認識されていない可能性があります。接触不良などがないかご確認ください。




パソコンから音声出力(スマホへ入力)

 ウェブ会議などから音声を入力します。

 スマホに向かって話しかけても反応しないはずです。

 テストをする場合、ニュースなど背景に音楽が入っていない物を流して試験すると良いです。
 Skypeにはテスト機能がありますので、それを使うとわかりやすいです。

 Skype Echo / Sound Test Service (YouTube)

 Skype

 Zoom

 Microsoft Teams




英会話テキスト化


リスニングの力不足をカバー

 ウェブ会議は元々、遠隔地との会議に多用されていましたので、外国人との会議も少なくありません。

 何となく会話はわかっていても、聞いたことがない単語が出てくると追いつかなくなることがあります。

 そこで、ネイティブ英語を話す人とのミーティングでこの文字起こしを使用してみました。
 期待通りです。

 話を聞きながら、目の前に英文も出てくるので聞き取れなかった単語も拾う事ができ、会話が理解しやすくなりました。

 上の動画は試験環境で行った物なので雑音がありませんが、実際のウェブ会議では雑音が入るので、もう少し精度が落ちると思って頂いた方が良いです。




同時通訳

 まだアプリとして実装されていませんが、いずれは実装されると思います。

 現状では、姑息的な方法で同時通訳的なことをしています。

 スマホの翻訳アプリを起動し、ウェブ会議の内容を聞かせて翻訳させています。
 マイクからアナログで聞かせているのでノイズもありますし、部屋の物音にも反応してしまいます。

 いずれ、YouTubeの字幕のように多言語化された同時通訳アプリがGoogleから提供されると期待しています。




 今日の解決策は『音声文字変換アプリを使う』でした。

 そのためには機材を揃えなければなりませんが、ウェブ会議に使う基本的な機材が揃っていれば、あとはオーディオケーブルが2種類で2千円程度でしたので手が出せない額ではないかなと思いました。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

カテゴリー
3D BCP・災害対策 医工連携・事業化推進 境界領域

『医療従事者個人防護策』 -今日の課題-

★今日の課題★
医療従事者の個人防護具品薄



 医療従事者の個人防護具が足りません。

 海外では3月にはゴミ袋をかぶって診療に当たる医療従事者が居ましたが、日本でも4月には散見されるようになりました。

 フェイスシールドが入手困難のため、ラミネートフィルムやクリアホルダを流用する例が出ていますが、揺らいで『酔う』ということです。

 そこで、3Dプリンタを用いた簡易的なホルダを造形し、医療従事者へタダで届けようという活動が行われています。
 ホルダ造形の費用、梱包や郵送の費用もすべて負担し、医療従事者の費用負担はゼロになるということです。

 厚生労働省: 新型コロナウイルス感染症が疑われる者の診療に関する留意点について, 厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部, 2020年3月11日

 厚生労働省: 新型インフルエンザ等における医療体制においての医療資機材の整備について, 厚生労働省結核感染症課新型インフルエンザ対策推進室

 サラヤ: PPE(個人防護具)について

NES: フェイスシールド簡易ホルダ無償提供




 今日の解決策は『私なりに寄贈』でした。

 毎日、3Dプリンタで造形して知り合いの医療従事者に寄付しています。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

カテゴリー
医工連携・事業化推進 境界領域

『電気図面のサジェスチョン』 -本日の話題-

★今日の話題★
電気図面のサジェスチョン




スキル販売 coconala

 『得意を売る』ことができるcoconala(ココナラ)というシステムがあります。

 ココナラ自体は場を提供し、手数料を取るだけなので、実際にサービスを提供するのは出品者です。

 『お宅の電気図面へ気付きを書き込みます』というサービスが出品されているので、少し触れてみました。

coconala



電気図面に気づきを植えるサービス

 今回のフォーカスは電気図面のサジェスチョンサービスです。

 実際のサービスはcoconalaで確認して頂ければと思います。

coconala: 工事前のお宅の電気配線図に『気づき』を書き足します



電気図面のサジェスチョン?

 suggestionとは提案や示唆を意味します。
 電気図面のサジェスチョンとは、電気図面に関して示唆を与えるという事になります。

 電気図面に示唆というと、いったいどういう事でしょうか。

 それは、建築屋さんから提示された図面に、他の選択肢が無いか、無駄は無いか、勘違いしている部分は無いかなど、図面から読み取って示すことをです。



プロの図面に示唆は必要か?

 プロが描いた図面にミスがあってはいけません。

 ときどきドアの把手の向きを間違えてスイッチが逆になっていたり、という事はありますが滅多に無い事ですし、だいたい現場で誰かが気づくものです。

 プロの図面のあら捜しをするのではなく、例えば『10年後には自宅で車を充電しませんか』『このあたりでミシンやアイロン掛けをしそうですが照明は要りませんか』などのコメントで『気づき』を与えるのがサジェスチョンサービスです。



実際の図面

 実際は下図のようになるようです。

 例えば図面上にピアノの配置計画が書かれていますが、電気図面上にはピアノに関する設備はありません。
 このような場合に、ピアノ用の照明は不要であるのか、電子ピアノならばコンセントは要らないか、最近の電子ピアノはネット接続するがLANは不要なのか、などのコメントが書き込まれて施主側が何かに気づく、といった流れになっています。



期間で区切らないサービス

 coconalaで主たるサービスはウェブサイトやアニメ描画などのクリエーター系です。
 成果物が明確なので、納期も重要になってきます。

 一方で図面サービスは、施主が納得しても施工業者とのすり合わせが必要になるので、都度タイムラグが発生します。
 実際にはcoconala上で1週間かけて図面調整、週末に工務店で打合せして新たな疑問が浮上し、次の週末までの間をcoconalaで相談。といった流れになります。
 よって、2週間以上もサービスは続きますが、それでも追加料金はかからないです。



coconalaを使ってみる・・・招待コードでポイントゲット

 coconalaは会費などかからずに利用できます。
 招待コードを使ってIDを取得すれば、ポイントが貰えます。



見積・カスタマイズ依頼

 『このサービスで私の要求は満足されるのか?』と疑問を抱いたとき、出品者にメッセージを送って確認することができます。

 基本的に、coconala上でのやりとりは事務局が閲覧できますので、ある程度の安心感の中でやりとりすることができます。



公開依頼

 coconalaには公開依頼という手段もあります。

 『カフェのメニュー表を作って欲しい』『自分のアニメキャラを作って欲しい』などがよく見かけられます。

 公開依頼の良い点は、自分のして欲しいことをストレートに依頼でき、そこに複数の提案が来て選択できるところです。

 一方で、積極的に売り込みたい人が提案するので、売れっ子の忙しいクリエイターさんは公開依頼を見ていないと思います。



実績で選ぶ

 サービス提供者がどのような人物なのかは、個人プロフィールを読めば多少はわかります。ただし、自分で書き込むものであり、また活字なので読み取りづらいです。

 個別の出品サービスには利用者による評価、販売実績などが掲載されています。
 取引完了後のコメントも読めるので、参考になります。




 今日の話題はcoconalaで電気図面に気づきを植え付けるサービスを展開してみたというお話でした。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。