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生活・DIY

浄化槽から白い泡は危険ではない ~今日の課題~

★今日の課題★
浄化槽からあふれ出る白い泡の正体を確認し、泡を止める




白い泡が無尽蔵に

 2021年8月のある日、浄化槽から白い泡がどんどんと湧き出てきました。

 浄化槽の蓋はロックされているので外れませんでしたが、隙間からブクブクと出てきます。

 原因を追究するため、蓋を開けてチェックしました。




中は泡が充満

 蓋を開けてみると中は、泡でした。

 わかったのは、ボコボコという音がする事と、泡があることでした。

 既に水と接触していて妙な化学反応は起きていないので、水をかけて泡を取り除いてみました。

 水を掛けていると、徐々に泡が消えて中の様子がわかりました。




排水をブクブク

 子供が遊ぶシャボン玉。
 シャボン液が入った容器の中で、ストローを吹いたら泡がブクブクと出てくるというのは想像して頂けますでしょうか。

 まさに、その現象を浄化槽内で実践していました。


 浄化槽にはブロアーポンプという、空気を送り出す装置が付いています。

 このブロアーポンプの仕事は、バクテリアを増やすことです。嫌気性菌は別として、多くの菌が空気との接触が増える事で増殖能が高まります。

 以前、研究所に居た時に大腸菌を育てていましたが、シェイキングバス(振盪槽)という試験管を揺らす装置に大腸菌入りの試験管を並べ、大腸菌が好む37℃に設定して一晩放置という事をしていました。
 試験管は何度も揺さぶられ、新鮮な空気が大腸菌に触れる事で15分に1回の分裂、30分で2回、1時間で4回と倍々に増えていき何兆個もの大腸菌になっていました。

 浄化槽内では、生活排水や排泄物をバクテリアの力で分解し、それを排水路へと流しています。

 下の画像がブロアーポンプです。




泡が作られる原因

 今回の泡が大量に作られてしまった原因は、浄化槽に流入した生活排水に含まれる洗剤の絶対量です。

 最近の洗濯機は洗剤を自動投入するので入れ過ぎは防がれていますが、今回は入れ過ぎが一因にあるようです。
 ここには洗濯機が2台あり、1台は新しいパナソニックのドラム型洗濯機、洗剤は自動投入型です。
 もう1台は古い2槽式の洗濯機で『洗剤をたくさん入れるとキレイになる』というイメージでたくさん入れていたようです。

 洗濯機を2台使って色々としたわりに、トイレや風呂はあまり使われなかったので浄化槽内で洗剤が希釈されることなく、たまってしまった結果として泡がブクブクと出てしまいました。




泡が多いとバクテリアが死ぬ

 ブロアーポンプはバクテリアに空気を送るための装置ですが、泡がたくさんあると新鮮な空気との遮蔽壁が作られてしまうため浄化槽内は酸素が少ない状態になります。

 酸素が少なければバクテリアが増えないだけでなく、この泡などを分解しようと闘うバクテリアたちが徐々に数を減らし、最後にはゼロになってしまいます。

 バクテリアは1つあれば分裂して2つに増えますが、ゼロからは1つも生まれません。




バクテリアが居なくなった浄化槽

 バクテリアが居なくなった浄化槽はどうなるかというと、臭くなります。

 様々な汚い物が集まる浄化槽内で、それが処理されずに貯まるので臭いは相当にキツイです。

 加えて、汚泥が溜まる危険性もあります。ドブの底のように、空気が行き届かずヘドロが溜まり、悪臭の悪循環がエスカレートします。

 洗剤なども分解されないので、汚い泡がブクブクと出て来る可能性もあります。

 昔の工業汚染のような状態が、自宅の浄化槽にだけ起こる事になります。




まずは泡の除去

 最初に無泡視野を確保するために、ブロアーポンプを停止します。コンセントを抜けば停止します。

 ブクブクと泡を増やす原因を排除したところで、浄化槽の蓋を開けて水をかけます。
 白い泡であれば、水をかけるだけで消泡していきます。今回は5分程で泡は消滅しました。


 バクテリア保護のため、今回は消泡剤を投入しました。

 見た目も触感も石鹸のような物です。商品名は『アワコロン』です。これを、浄化槽内の水が溜まっている場所に投入します。落下防止の安全柵が設けられているので、アワコロンを割って投入しました。

 最後に大量の水を流して洗剤を希釈します。

 今回はホースで30分程の水まきをしつつ、お風呂から100Lくらいの水を流しました。

 洗剤の濃度低下と、消泡剤の二重の対策で白い泡は消え去りました。

アワコロン 固形消泡剤 100g
アワコロンはシリコン系消泡剤です。固形なので長期間留置され、効果の持続が期待できます。作業は投入時の1回だけです。




放水用ホースDIY

 浄化槽に大量に水を入れるために、ホースが必要でした。

 最寄りの水栓はホースが使えるようにはなっていたのですが、使いづらい状態でした。水漏れの心配もあり、交換しました。

 蛇口の1つを外し、そこにホース用アタッチメントを取り付けるだけです。

 たったこれだけの作業ですが、水漏れの心配はほぼ無し、ホースの脱着も片手ででき、こんな少額で改善されるならもっと早くからやっておくべきだったなと思いました。

 今回はホースも新調しました。20m巻の軽い商品を選びました。巻くときの軽さが良いです。

カクダイ メタルネジ口金 567-011
よくある水道の蛇口部分に取り付けて使う、ホース用の口金です。
タカギ ホースリール オーロラNANO 20m RM220FJ
タカギのホースリールです。とにかく軽さが気にっています。20mなら、巻くときの力はさほど要りません。30mは重いです。20mが良いと思います。



バクテリアが死滅したときは

 ゼロになったバクテリアは、放置しておくとゼロのままですので追加する必要があります。

 汚物を分解させるバクテリアとしては、観賞魚用の物がホームセンターなどで簡単に手に入ります。

 下図のMAX 35 BIOは我が家でも長年使い続けてきたバクテリアです。
 凍結乾燥された菌類が瓶に詰められており、小さなスパチュラ1杯だけで60cmの水槽を1週間維持していました。
 至適な酸素と適温が与えられれば勝手に増えてくれます。水槽で言えば濾過機が水槽内に空気を送る装置でもあるので、この中にバクテリアを入れて増やしていました。

バイオマックス MAX 35 BIO 驚異の濾過バクテリア
観賞魚用に売られているバクテリア。淡水用は浄化槽内でも使えると思います。

 浄化槽用には、専用品が売られています。
 観賞魚用の弱点は、絶対量です。60cmの水槽と浄化槽では容量が違いすぎますので、浄化槽で使える程にバクテリアが増えるまでに時間がかかりすぎます。

 専用品を使う事で、短期間でバクテリアを生着させる事ができます。

 追加投入の場合、トイレから流すだけでも浄化槽に留置できますので、便利です。

バイオシーダー
四国化成さんの浄化槽バクテリアです。取扱いが簡単なのでプロで無くてもバクテリアを植え付けることができます。




 今回の白い泡の正体は洗濯用洗剤でしたが、原因が違えば対処法も変わる場合があります。

 茶色くて臭い泡が出てきたときは洗剤では無いと思いますので消泡剤は効果を発揮しないと思いますが、バクテリア不足の可能性があるので、バクテリアの投与は有効かもしれません。

 まずは洗剤の使用量に注意するのと、風呂やトイレの使用頻度が減ってしまう旅行中や入院中などは前後で注意するよう心がける事が必要だなと思いました。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

解決

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