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『NTTドコモ誤請求事件』を振り返る -今日の課題-

★今日の課題★
『NTTドコモ誤請求事件』




 概要を申し上げますと、パケット代がかからないパケット通信しかしていないにも関わらず、その通信に課金されてしまったが、それを認めて貰えず、やっと真相が明らかになったと思ったが請求された、という件です。
 簡単に言うと、メールはパケット代タダ、ブラウザは課金という契約。それがメールを受信するたびにパケット代が上積みされていったというバグのようなものです。




月初に上限額超過通知

 2011年8月。メールのパケット通信料は無料の契約。

 貧乏性なのでスマホでブラウザを開くこともなく、アップデートはWi-Fi限定にしていたので、毎月の請求にパケット代がかかることはほぼ無し。

 ところが突然、パケット代が5,000円を超えましたとメッセージが届いたのが8月に入って5日目のこと。




関西のドコモは相手にしてくれない

 まずはドコモ(151)に電話で相談。

 当方より『パケット通信はメールしかしておらず、メールで課金されるはずがないのに課金されている様子なのですが…』

 返ってきた答えは『そういった報告はどこからも上がっていないので、あり得ません』との回答。

 すかさず『私が第一例目の場合は、前例はないと思うのですが、いかがでしょうか』と聞いてはみたものの、暖簾に腕押しといった状態。

 8月9日の昼間に151へ連絡しても対応なしのため、夕方にドコモショップを訪問して相談。




関西のドコモショップに相談:1店舗目(A)

 結論から言えばドコモショップのお姉さんは板挟み。

 事情を説明し、ドコモショップから関西のドコモへ問い合わせるとたらい回しにされている様子。
 技術担当者につながった際に『あり得ない』と言われたようでした。

 しかし、目の前でメールの送受信をするたびにパケット料が増えていく現象を見ているショップ店員さんはドコモに対して『目の前で確認しているのですが』と食い下がってはみるものの、再び『あり得ない』との回答。

 一般的には客の操作方法や設定内容に問題があるとのことで、こちらを疑うように指示されてしまったショップ店員。
 目の前で、本来はあってはならない課金が起こっているにも関わらず、回答は『あり得ない』『お客様の設定や操作に問題があります』と言わなければならない店員さんは涙目。




関西のドコモショップに相談:2店舗目(B)

 前日のショップAでは散々な対応だったので、マイショップに登録してあるドコモショップBを訪問。

 夏季休暇の1日をドコモに潰されることに。

 ドコモショップBがドコモに問い合わせた結果『解決窓口は見当たりません』との回答。
 問題は起こっていても、それを解決する窓口がないとは、どうなっているのか。

 目の前で課金される様子をみていたドコモショップBから、端末を預けてほしいとのことで代替機に乗せ換え。




スマホ機能停止

 8月9日、とりあえずメール機能停止。

 普段からブラウザも動画も使わないので、ほぼガラケー状態。音声通話専用。

 パケット通信は激減し1日で4,000パケット。止める前はメール1通で4,000パケット以上を消費していたのでその差は歴然。




実験

 8月10日夜、代替機で実験をしてみました。

 パソコンからメールを送信して、スマホでのメール受信前後のパケット通信量と課金状況を観察。
 通常、メールは課金されないのでパケット通信量に加算されないはずであるが、結果は課金対象になっていた。

 実験開始前のパケット通信量は140,000パケット。

 4.3MBのメールを受信すると通信量は194,000パケット、54,000パケット増加に。4.3MBを128バイトで割ると約35,000。メールは送信サイズ以外に様々な通信が行われるのでメールサイズにイコールではないが、目安にはなる。
 次に1.7MBのメール。22,000パケット増えて216,000パケット。1.7MBを128Bで割ると14,000。
 再び1.7MBのメール。22,000パケット増えて238,000パケット。

 ちなみに、54,000÷35,000≒1.5倍、22,000÷14,000≒1.5倍、おおよそ一致。







10日目には前月の4.5倍

 携帯は慎重に使用すれば月3,000円に満たない額で推移。

 問題の起きている8月は10日で暫定請求額7,402円。

 前月7月の請求確定額は1,650円。内パケット通信料は162円。




11日目に消費生活センター

 これまでの経緯を消費生活センターで相談。

 特に進展はなし。




ドコモからの最後通告(12日)

 ドコモ関西の見解は『対応窓口が存在しないので、これ以上は対応しません』とのこと。

 この通告は8月12日。素早い幕引き。




明細取り寄せ(13日)

 8月12日にドコモ関西からは逃げられてしまいましたが、8月13日に明細を取り寄せて内容を確認。

 8月1~4日まではメールの通信データ量が多く、その他の通信はわずか。
 8月5日に突然、その他が1MBを超えるデータ量になり、8月7~8日はメール通信が消滅してすべてその他通信にかかってしまっている。
 メールをやめた8月9日は、停止させるまでの分があるのでデータ通信料はわずか。
 メールを復活させた8月10日にはメールデータ通信料が8MB以上、その他は21MBとなっている。メールを多用すればメガバイト単位もわかりますが、ブラウザなどを使わずに『その他』が21MBにもなるのは、私にとっては異常。




救世主は東京のドコモ

 関西のドコモからは突き放されてしまいましたが、使ってもいないパケット料金を請求され続けるのは納得がいかないので、最終手段として東京のドコモに相談。

 関西とはまったく違う対応でした。

 あるビルのドコモ相談窓口。
 事情を説明し携帯を見せると驚くような表情。そして次々とスタッフが来て調査やミーティング。

 関西では『私たちに落ち度があるはずがない』という雰囲気でしたが、東京は『なにかがおかしいのでは』と疑って調査している様子でした。




料金システム不具合

 原因を突き止めてもらえました。

 実はこれの前に、料金請求にかかわるアラジン(?)というシステムの問題があるのではないかと、システムを提供している企業の方にお話をしていました。特に返答もなかったのですが。

 結果、料金請求システムの不具合のようです。

 誤請求が続く事はなくなりそうです。

 一生懸命に対応して下さった皆様、今でも感謝しています。




誤請求は返戻されない!!

 今回の騒動でドコモ関西も折れるかと思いましたが、結果は違いました。

 誤請求があったのだから返金して欲しいとお願いしましたが『あなたの携帯に誤請求が発生していたかは証明されていない』という回答でした。

 ドコモ様にとってはたかが5,000円。

 私のお小遣いも5,000円。

 夏休み中のすべての日がスマホに振り回された2011年夏。

 もうドコモはやめようかと思う2017年の冬です。




 今日の解決策は『長い物には、巻かられざるを得ない』でした。

 完敗です。




 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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