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『私たちの停電対策装備』 -今日の話題-

★今日の話題★
停電に備える私たちの装備品



 電力は便利に使えていますが、これを備蓄することは容易ではありません。

 停電への対応は、無策だと何もできないと言っても過言ではありません。

 私たちは、常に備えています。



 今ではすっかり一般的になりました太陽光発電。
 私たちの停電対応の初動で使用する発電機です。

 家庭用燃料電池という呼び名で普及しているガス給湯器に発電機能が付いたものに、更に停電対応機能を付加したものを設置しました。
 これが初動第二段階で使われる予定でしたが、問題があったため格下げです。

 長期戦には不可欠な発電機です。
 このあと、詳報します。



可搬型カセットガス式小型発電機

 普通のenepoです。

 enepo(エネポ)は本田技研工業の発電機です。
 カセットガス2本で電気をつくれます。
 ホンダのエンジン技術で空冷4ストローク単気筒OHVの57.3ccのエンジンに、カセットガスのLPG(液化ブタン)を供給してエンジンで燃焼(爆発)します。

 50ccの原付スクーターが停車しているような音がします。

 カセットガスをセットし、エンジンをかけて延長コードを接続して負荷へと流しています。

 交流電源は正弦波(サインカーブ)を描いているのが正常です。

 山と山の間隔が乱れたり、高さが上下すると電源品質は低くなります。

 自験例ですが、enepoは無負荷でも負荷をかけてもきれいな正弦波を描いています。
 下図は負荷としてヒーターとファンを備えるドライヤーを動作させたときの波形です。

 私たちは、電源品質アナライザ(日置電機)を用いて信頼性を確認した上でenepoを使用しています。

本田技研工業:Honda発電機
本田技研工業:EU9iGB(エネポ)
本田技研工業:EU9iGB(エネポ)主要緒元
本田技研工業:EU9iGB(エネポ)取扱説明書・ウェブマニュアル
本田技研工業:EU9iGB(エネポ)取扱説明書 (年代別)



カセットガス

 enepoはカセットガスが燃料です。

 カセットガスとは、カセットこんろなどに使われるJIS規格の汎用ガスボンベでガス器具販売店やホームセンターなどで売っています。多くのスーパー、コンビニ、100均など身近なお店でも販売されています。



enepoは可搬型・小型

 大きな車輪が付いていて、可搬性があります。

 本体は19.5kgと少々重いですが、大人なら持ち上げられる重さです。
 飛行機で預ける荷物の重さが25kgを1つの基準にしていますので、海外旅行に行けばカバンは25kg近くまで重くなっているのではないでしょうか。

 水平移動についてはキャリーバッグのように転がして運べるので苦にはなりません。

enepo機種比較

 enepoに似たカセットガス式の発電機が2機種販売されています。
 これら3機種の比較をしてみました。

本田技研工業:EU9iGB(エネポ)
ヤマハ発動機: EF900iSGB
三菱重工エンジンシステム: MGC900GB

エネルギー効率優位

 enepoはエネルギー効率が良かったです。

 500gのLNGを使うのは3機種共通ですが出力が異なります。

 enepoは900VA×1.1hr=990VA・hr≒990Whrです。
 他の2機種については850VA×1hr=850VA・hr≒850Whrです。
 約15%も効率が違います。

 モバイルバッテリなどで見慣れているmAhr(ミリアンペアアワー)に換算してみます。簡単のために100Vで除すると9,900mAhr(9.9Ahr)と8,500mAhr(8.5Ahr)になります。


低騒音

 enepoは低騒音です。

 エンジンが57.3ccと80ccで大きく差があるので、当然のように騒音も異なってきます。

 3者比較での低騒音なので、実際にはエコスロットルでも原付バイクがアイドリングで停車している状態、フルスロットルならバイクエンジンをふかした状態、エンジン式草刈機がパワーを全開にしているくらいの音がします。

軽量

 enepoは軽量でした。

 どこがどう違うのかわかりませんが、2.5kgも軽量です。

 その上、運びやすい形状(デザイン)ですので、enepoを買う理由があります。




自立運転の限界値は350W

 平時の売電では2kWや3kWという数字を見ている人も多いと思います。
 100Vで割れば20A~30Aということになります。

 しかし非常時に使う自立運転モードでは僅か350W(0.35kW)しか取り出せません。10分の1です。

 350Wで動かせる家電品は扇風機、テレビ、ビデオ、スマホ充電、これらは大丈夫です。
 スマホの充電は数ワットです。USB5Vで5Aといっても直交変換後の値なので100Vでは1Aも流れないでしょう。
 テレビとHDDビデオなら100Wくらいです。
 扇風機は数台動かせます。

 冷蔵庫はギリギリです。
 内蔵された電動機(モーター)が動き出す瞬間には大きな負荷がかかり電流値が上昇します。一瞬のことですが、この負荷により太陽光発電の安全装置が回路を遮断します。
 冷蔵庫の定格が350W近くにあるので、機種に依存したり、モーターの回転するタイミングに依ったりします。

 定格350Wを超える器具は使えません。

 例えば電子レンジ。最低が500Wならアウトです。

 エアコン、350Wを下回る機種は無いと思います。送風だけなら動作できると思います。

 電気ポットや炊飯器など熱を使う調理家電は軒並み使えません。
 電気毛布やヒーター類の多くも350Wを越えています。真冬の停電を想定するならば350Wを下回る暖房器具を探すのも良いかと思います。

 自立運転コンセントは100V350Wなので200Vの器具は使えません。エアコンやIH調理機くらいかと思いますが、200Vは無理です。

 夜間照明も無理です。
 日没後は太陽光発電の出力はゼロ。
 夜間照明は懐中電灯やローソクを使いましょう。



 均霑という言葉がきれいに当てはまります。

 太陽の恵みは万人のものであり、その太陽光を電気に変換するソーラー発電はクリーンエネルギーとして普及が進んでいます。

 太陽光発電のエネルギー源は太陽です。

 ダムは水源、火力は化石燃料の備蓄と供給が必要であり、施設の設置場所に自由度がありません。

 太陽光発電はどこにでも設置でき、電気エネルギーの地産地消ができます。

 送配電網が不要であることが、災害時には有意義に働く事もあります。

 災害が発生しても太陽は不変です。
 悪天候により太陽を拝むことができなくても、はるか上空には太陽があり、いつかは晴れます。

 屋根に太陽光が射すとき、太陽光発電はそのパワーを発揮します。

 今回の災害でも発災翌日、台風一過の晴天で太陽が射しこみ、太陽光で発電ができました。



初動(停電後発生後)

 太陽光発電システムのリモコンを操作して自立運転に切り替えます。

シャープ:太陽光発電システム蓄電池システム 取扱説明書(リモコン:JH-RWL2Y)
シャープ:太陽光発電システム蓄電池システム 使いかたガイド(リモコン:JH-RWL2Y)
シャープ:太陽光発電システム蓄電池システム 取扱説明書(リモコン:JH-RWL7Z)
シャープ:太陽光発電システム蓄電池システム 使いかたガイド(リモコン:JH-RWL7Z)
シャープ:住宅用太陽光発電システム取扱説明書ダウンロード
シャープ:住宅用太陽光発電システム アフターサービス/修理のご相談, よくあるご質問
三菱電機:停電時の使いかた…自立運転

 日没に向かって発電量は小さくなっていきますので、少しずつ負荷を減らしていきます。

 1軒1軒、太陽光パネルの向きや角度が違いますし、経年劣化などもありますので何時に何ワットというのはわかりません。

 日没近く、パワーコンディショナーという装置がダウンすれば100Vの電源は取れなくなります。

 リモコン操作もできないと思いますので、特にすべき事はありません。

 発電機をお持ちの場合は、そちらへ負荷を切り替えましょう。

 自立運転は毎日の日没でリセットされます。

 毎朝、自立運転に切り替えることでコンセントから電源を取れるようになります。

 リモコン操作ができれば通電しています。通電前はリモコンが動きません。

 リモコン操作ができても発電量が足りなければ、負荷をつないでも動作しません。
 朝一番から電気を使う場合、最初はスマホ充電くらいから徐々にワット数を上げていきましょう。




自立運転機能付きエネファーム

 私たちのエネファームは『停電時にも使える』と言われて調達した自立運転機能付きエネファームです。

 今回、エネファームで発電できなかったです。

 エネファームと一緒に『ダブル発電』として設置した太陽光発電は、停電後の日中、特に台風一過の晴天時にはフルに役立ちました。

 エネファームは200万円超だったと思いますが、10万円くらいのカセットガス発電機が大活躍しました。

 これ、停電対応ですよね?

 停電対応のエネファームを買ったのに、停電時には使えないという『仕様』に理解ができません。

 ハウスメーカーは知ってて売ったのか、知らずに売ったのかは定かではありませんが、買い手側は停電時に使える物だと思って買ってしまいました。

 エネファーム発電が使えないままでしたが、給湯器としてのエネファームは使えました。

 簡単に言うとリモコンに電気が通れば湯が沸くような仕組みなので、その部分に通電してやりました。

 条件としては都市ガスと水道が正常であり、何らかの方法で100V電源が確保できることです。
 電源は太陽光発電でも自動車発電でも問題ありません。

 壁掛給湯器のようにコンセントのプラグがある訳ではないので本体に直結するか、分電盤から送り込む必要があります。
 電気工事士免状が必要になる可能性があるので、注意が必要です。



断水の備え

 水道局も浄水や揚水の電力を使っています。新たに停電が発生する事はないと思いますが、電力事情の悪さが断水につながる危険性もあるため、水は大切に使いました。

 私たちは停電初日、浴槽に満杯になるほどのお湯を沸かしました。
 浴槽に浸かることなく、タライで湯を取り出して洗髪・洗身しました。
 停電2日目、3日目は『追い焚き』をすることで断水にも備えました。

 浴槽に入らなければ、3日目でも透き通ったお湯が残っていました。
 4日目に入る前に次亜塩素酸ナトリウム(ハイターのようなもの)を入れて水質を保持しようと思いましたが、ここで復電しました。




発電機としてはNGだったわが家

停電3日目、hug MUSEAM

 エネファーム発電が使えないまま停電は3日目に突入。

 エネファームのメーカーへ問合せ。

 といっても電話は不通のままなので、直接窓口へ。発祥の地へ足を運び聞いてみました。

 しかし、わかったことはあまりありません。
 多少は情報を得られました。

メーカーは悪くありません。私に予知能力が無かっただけです。

 メーカーを代表する方のお話は『停電する2日前から準備していれば停電時にも動いた』との事でした。

 『私たちが予知しなければならないですか?』と聞きましたが『そういう仕様です』との回答。

 予知しろとは言いませんでしたが、予知が必要だったようです。




 都市ガスは比較的災害に強いエネルギーインフラです。

 過去の震災でも主要施設への供給が途絶えなかったことで有名です。

 ガスに火がつけば調理も給湯もできます。

 今回の台風21号による二次災害として大規模停電が発生しましたがガスが途絶えたという話は出ていなかったようです。水道も大半は正常、一部で断水が発生しました。

 少し前に発生した大阪北部地震では高槻・茨木エリアで10万軒を超えるガス供給停止が発生しましたが、ほどなく復旧しました。




停電予知

 エネファーム発電は、その仕様から燃料電池が発電している最中に停電した場合にのみ自動的に発電機になります。
 あるいは、停電する前に手動で自立運転モードに切り替えます。

 エネファームには学習機能があり、給湯する時間帯、すなわち発電している時間帯を選びます。
 効率的に給湯(発電)するため、給湯時間は最適化が図られ、1日のうちで給湯している時間は1時間にも満たないこともあります。

 仮に1時間給湯(発電)しているとして、1/24は約4.2%です。停電時にエネファーム発電で電力を得られる確率は4.2%です。

 この確率を100%に近づけるには、停電を予知しなければなりません。

予知能力はない

 科学的に考えてもSF的に考えても、予知能力があると言うにはなかなかのハードルがあります。

 一般的には停電を予知することは不可能でしょう。

 僅か4.2%の確率であることを知っていてエネファームの自立運転タイプを購入した人はどの程度いるでしょうか。

手動起動できない

 エネファームが発電していないときに停電したら、自立運転は復電するまでできないそうです。

 私たちは太陽光とのダブル発電を勧められて調達しているので、太陽光が自立運転して電源を供給しているので、この電源を使って再起動できたら良いなと思いませんか。

 それもできないそうです。

再起動させない理由に矛盾!?

 太陽光発電は停電後に操作して自立運転します。
 一緒に買ったはずのエネファームは停電後に自立運転しません。

 理由をメーカーであるガス会社に聞いてみました。

 エネファームが発電して電柱の方へ電気が流れると、電力会社の方が作業中に感電するから無理だとガス会社さんからは回答がありました。

 しかし、エネファームが発電中に停電した場合は発電機として動きます。このとき、電力会社さんは感電しないのかと思えば、それは宅内で完結する話なので大丈夫であるとの回答でした。

 ここで、電力会社への波及事故の話題で騙されそうになりました。
 そのリスクがわかっているので、そうならない発電・給電方法が用意されていることがわかりました。

 では、宅内で完結する方法で、宅内専用発電機として再起動させれば、先ほどの電力会社の方が感電するという話題は関係なくなるのではないかと聞きましたが、回答は得られませんでした。

 結局は『再起動はできません』という回答を正当化する話は出て来ますが、矛盾点についての質問は無視されている感じでした。

期待値

 エネファームを買うとき、自立運転機能付きという高い方を買ったのは停電時の安心を買ったようなものです。

 エネファームが発電して電柱の方へ電気が流れると、電力会社の方が作業中に感電するから無理だと大阪ガスさんからは回答がありました。
 しかし、エネファームが発電中に停電した場合は発電機として動きます。このとき、電力会社さんは感電しないのかと思えば、それは宅内で完結する話なので大丈夫であるとの回答でした。
 では、宅内で完結する方法で、宅内専用発電機として再起動させれば、先ほどの電力会社の方が感電するという話題は関係なくなるのではないかと聞きましたが、回答は得られませんでした。

 よく聞かれる『そういう仕様です』という回答。
 言い換えれば『そういう仕様だと最初から決まっているのに、それを知らずに買ったあなたがバカだった』という言い方にも聞こえます。
 言ってる側と言われている側での見解の相違。確かに売る側は停電発生時に必ず動作するとは言っていませんが、買う側は『停電が発生しても自動運転で発電を継続』の見出しを見て、何を期待するでしょうか。



 今日の話題は自家発電。

 太陽光発電は陽が出ている内、カセットガス発電機はボンベの続く限り発電できます。
 エネファームは災害に備えてしっかりと取扱説明書を読み、停電が起こることを2日前に予知して対応に臨まなければなりません。

 実際の停電時にはどのようにしていたのか、3日間の記録を時系列でまとめておりますのでご覧頂ければと思います。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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