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BCP・災害対策

被災地中継の在り方 ~今日の課題~

 今日、石川県の能登半島で大きな地震がありました。

 1時間もすると現地からの中継が入りましたが、倒壊した家々、救助の様子などを生中継していました。


 ネットが発達した時代なので、その家は簡単に特定されてしまいます。

 この情報を活かすことができれば、人の役に立ちます。

 人命救助は消防等のプロに任せるとして、瓦礫を除去する方法は様々なので、重機を持って現地に乗り込めば役に立つことができるのであれば『行くぞ!』と思う建設関係者は少なくないと思います。




伝えて欲しいこと

 これまでの災害でも見られたのですが、被害が大きい場所だけ集中的に伝えると、被害が少ない地域は孤立します。

 今回は『珠洲』というキーワードが多いのですが、隣の市町にも被害が出ているとすれば、そちらにも支援が欲しいところです。

 2018年6月の大阪北部地震では『高槻』が報道されましたが『茨木』など近隣都市も同程度の被害がありましたが、ほとんど支援が届かないという状況でした。
 例えばブルーシートですが、高槻には余るほどの量が届きましたが、茨木は不足し、ホームセンターなど遠方まで行ってやっと手に入るという状況でした。片やタダで大量に入手、他方で有償かつ遠方まで出かけるというアンバランスがありました。

 報道として見た目にダメージが大きいところ、視聴者に伝わりやすいところの報道がしやすいと思いますが、ぜひわかりづらいところも伝え、国民に共有する事例としていって頂けると良いなと思います。




被災地が知りたいことは?

 報道の向きがわからないと思ったことがあります。

 2018年9月に大停電が発生した関西電力管内ですが、やっと受信できたテレビ放送で見れたのが関西電力の謝罪会見です。

 一般の方々は関西電力の謝罪が受けるのかもしれませんが、停電中の100万人以上の方々は、どのような状況であるのか、何日くらいで復電するのか、といったことを知りたいと思ったはずですが、そのような報道は見れませんでした。

 被災地でライフラインが途絶している人は、その復旧を知りたいと思います。

 もし断水しているエリアが広い場合、給水車の出動状況を報道各社が連携して伝えてくれるとありがたいです。
 石川県であれば、福井、富山、岐阜、滋賀、京都などの自治体が給水車を貸し出す用意を進めているのか、教えてもらえると安心感につながります。
 給水車は神出鬼没という面があるので、どこに給水車が来てくれるのかわかると良いですし、高齢者が多い地域で自宅まで水を運ぶことが大変なのであれば運搬ボランティアが必要であることが知れ渡ると良いのではないかと思います。

 発災当日の夕方までのニュースではライフラインの途絶は少ないようなので、電源車や給水車については情報を欲している人は少ないかもしれません。

 避難所が少ないようなので、車中泊を希望する人が多いかもしれません。
 車中泊できる場所の確保、学校の校庭のように倒壊してくる建物や樹木がない場所の確保が必要になるので、そうした場所の案内は欲しいと思います。
 車中泊中に困るのはトイレです。トイレが開放されている場所がどこにあるのかという情報も欲しいと思います。

 珠洲市の高齢化率は50%超、スマートフォンやインターネットの普及率が低い世代が多いため、ネット以外の方法での情報収集が必要になると思います。

 報道機関に期待します。

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