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BCP・災害対策

『強風の恐怖に備える』 -今日の課題-

★今日の課題★
台風による強風の恐怖・脅威に備える




台風10号(2020年)

 台風10号が迫っています。

 最大瞬間風速が80m/sを超えるという報道もあります。

 風速80m/sは時速288km/hrです。新幹線並みの速さの風が連続的に吹くという事ですので、建物が飛ばされないにしてもどこかから飛んできた瓦や看板などで建物が損壊することは容易に想像できます。

 進路は九州を通るルート、勢力が強いため中四国や近畿にも影響があると見られています。

 今日は、これまで床下浸水を何十回と経験してきた過去を振り返り、また2018年の台風21号で52時間停電した経験も振り返り、今回の台風10号に対し何を備えるべきかを整理したいと思います。

参考 日本気象協会: 台風10号 猛烈な勢力で接近の恐れ 備えは万全に! (2020年9月5日)

参考 AmpiTa: 停電3日間時系列全記録




今から買い物に出掛けられる

 今からでも買い出しに行けるのであれば、行ってきてください。

 ただし、スーパーやコンビニは計画休業をする可能性がありますので、遠方まで行かなければならないかもしれないこと、品切れになっている可能性がある事、他の人にも行き渡るよう買い占めは避けなければならないことなどを踏まえて出かけましょう。



何を買うのか?

 断水と停電を想定した買い物が良いと思います。

 飲料水や即席めん、レトルトのおかずなどがあれば買っておきましょう。

 カセットガスボンベや固形燃料、ロウソク、懐中電灯、乾電池などは皆が同じ考えを持つので調達困難だと思われます。
 ドライトイレ用にオムツとゴミ袋、温かい飲み物を飲むためのティーバッグ、3日程の入浴困難を想定して身体拭き用の使い捨てタオルなどは店頭在庫があるかもしれません。

 お持ちの車はすべてガソリンを満タンにしておきましょう。車中泊にしても遠方避難(疎開)にしても、燃料が重要です。




もう出かけない/出かけられない

 出掛けられないのであれば、現有品でどうにかするしかありません。今からできる自助・自衛を実行しましょう。



お湯張り

 浴槽をキレイに清掃し、浴槽から溢れるほどに水を張ります。お湯でも構いません。

 これ以降、浴槽には入らないようにしてください。

 断水していない間は、シャワーで過ごし、浴槽の水は断水後に使うために温存します。



トイレ手動確認

 断水したとき、トイレは浴槽の水を持ってきて流すか、ドライトイレを使う事になります。

 水を持ってきて流す方法をご存知ですか?
 今のうちに、手順を確認しておきましょう。


 ドライトイレは耳なじみではないと思いますが、オムツを切り刻んで袋に入れ、用を足すという物です。



炊飯

 計画的に炊飯をします。

 台風到来まで半日以上あるのであれば、取り急ぎオニギリなどを作るための炊飯をします。

 次に、台風到来の3時間程前までに炊飯が終わり保温になるように炊飯します。
 この炊飯器の中の食事が、台風到来後2~3回分くらいの食事になると考えておきます。

 仮に停電しても、保温状態から炊飯器のフタを開けなければ次の食事のときは温かい御飯が食べられると思います。

 そのあとは、お弁当に詰めた御飯のようなものなので、やや固くなってしまうかもしれないので、例えばレトルトカレーをかけて食べるなどの工夫をします。

 浸水の恐れのある地域では、自宅の最上階で炊飯しましょう。
 救助を待つことになっても、白米が食べられれば飢えはしのげます。

 少し変わった炊飯器として、車内の12V電源で炊飯できる器具があります。これならば車中泊でも使えますので、お持ちの方は今から準備しておきましょう。


自動車内で炊飯ができるという炊飯器です。元々、トラックドライバーらの食事用にと開発された装置ですが、車中泊など災害対策にも広がっています。



おかず仕分け

 白米は確保できましたが、おかずも作れるならば作ってしまった方が良いですし、既に冷蔵庫にあるおかずも被災時は貴重な食糧になります。

 停電時、冷蔵庫は開けなければ温度上昇を抑制できます。

 そこで、おかずを1食分や1人分に小分けしてしまうと良いです。

 ジップロックやビニル袋、紙皿でも良いので分けてしまいます。

 そして、冷蔵庫もゾーン分けし、開けたら集中して取り出してすぐに閉められるようにします。
 例えば右の一番上が朝食、2段目が昼食、3段目が夕食、左側が翌日の分となっていれば、短時間で取り出すことができます。


 口にジッパーが付いた保存袋です。簡易タイプ、防水タイプ、冷凍タイプなど色々ありますので用途で使い分けます。



自宅周辺の整理

 飛来物が自宅や自家用車を傷つける可能性があります。

 飛んで行ってしまいそうなものはないか、飛んできそうなものはないか、しっかりとチェックします。

 植木鉢、飛びます。
 自転車カバー、飛びます。
 車のホイール、飛ぶかもしれません。

 物置が崩壊してトタン板が吹き飛び、物置に入れてあった物も散乱して警察から連絡があったというケースもあります。



戸締り

 言わずもがなですが、戸締りをしっかりします。

 シャッターや雨戸はすべてクローズします。

 トイレや浴室などを含め、ガラスに直接物が当たりそうな箇所は養生テープでガラス飛散を保護します。

 屋外側にベニヤ板を貼れれば良いのですが、いまさらどうにもならないのであれば、時速200km級の風が入ってこないように屋内側だけでも備えましょう。

 間に合うのであれば、ダクトテープのような強力なテープでガラスを保護しましょう。

 アメリカ映画で誘拐したときに手を縛ったりしているようなテープです。頑丈です。剥がすのも大変ですが、危険性の高い窓ガラスがあれば、使ってみましょう。




停電・断水は台風通過後も

 台風による停電や断水は、台風のピークの頃に発生することが多くありますが、停電に関しては送電網の関係から遠方で発生した停電が波及することもあります。

 停電や断水が始まる時期は台風到来時なので仕方ありませんが、その復旧までの時間が長いことを想定しておく必要があります。

 当然ながら台風到来中に電柱に昇る事はできませんし、地面を掘って水道管を直すこともできません。
 台風通過後に作業が始まりますが、その範囲が広範であれば自宅のあるエリアの工事が来るのは数日後かもしれません。



翌日も40万軒が停電

 阪神淡路大震災では24時間後でも約40万軒が停電していました。

 2018年の台風21号でも、24時間後に40万軒規模で停電していました。
 3日目でも10万軒を超える停電が残されていました。

マンションは断水も同時発生

 台風による水害が無ければ水道設備が破壊される事も少ないので断水は起こりにくいです。

 しかしながら、マンション等では揚水ポンプが停電により停止することで、断水が発生します。

 2018年の台風21号でも、2019年の台風15・19号でも、マンションの断水やエレベーター停止が話題になりました。

 例えば5階の住民。1階にある共用水道まで60~80段もある階段を何往復もします。トイレを流すだけでも1回5~10リットルの水、4人家族が2回ずつトイレに行くと給水のために誰かが1階まで4~5往復することになります。

 浴槽に水、マンションは特に重要になります。



停電中の調理

 停電中でもガスは使えます。IHがダメでもカセットガスは使えます。七輪や練炭も使えます。

 ここで注意すべきは換気と火災予防です。

 停電で換気扇は動かないので熱気がこもりますし、消費した酸素が取り込まれなければ酸欠になります。不完全燃焼で一酸化炭素が発生すればCO中毒で声も上げずに倒れてしまいます。

 火災予防も重要です。停電中は119番通報ができないかもしれません。
 火災報知器は働かず、断水していれば消火栓も使えません。
 道路の信号は真っ黒、大渋滞で消防車の到着時刻も不明です。

 調理はキッチンという概念は捨て、安全な場所で調理をしましょう。



発電機

 発電機さえあれば電気は使えます。

 太陽光発電が屋根に乗っているお宅であれば、昼間は多少の電力を確保できるかもしれませんので、台風到来前に取扱説明書を読み、わからなければメーカーに問い合わせましょう。

 エンジン式発電機を持っている場合、試運転をしておきます。

 ガソリンは腐っていませんか?
 エンジンオイルは入っていますか?
 延長コードはありますか?

 滅多に使わない発電機を使用し、排気ガスが宅内に入って一酸化炭素中毒というご家庭も少なくありません。
 設置場所も、今から下見しておきましょう。

 私たちはホンダのenepoという可搬型発電機を使って52時間の停電に対応しましたが、台風がキツイ間は勝手口の軒の下に置いて洗面所から延長コードを宅内に投げ入れていました。
 台風が過ぎてからは玄関脇のスペースに置いて、居室の窓から延長コードを取り込んでいました。
 いずれも排気ガスは宅内に流れず待機へと放出されやすい場所ですが、移動させたのはガス交換のしやすさと近所への騒音の配慮です。

 自動車やバイクのホンダが製造する発電機『enepo』(エネポ)です。カセットガスボンベで動きます。エンジンは50cc程なので原付ミニバイクくらいの容量です。キャリーバッグのようにハンドルを持って移動できます。車輪が大きいのが特徴で、他の発電機には無い配慮です。


参考 AmpiTa: 私たちの停電対策装備




ピーク時は籠城

 台風のピーク前後の数時間は、とにかく家に籠っていましょう。

 外の様子が気になっても、外に出ない。ガラスに近づかない。

 どうしても外を見たいならばカメラを設置しましょう。防犯カメラは防水です。台風でも撮影できます。

 食事も風呂もトイレも、家の中で済ませられるようにしましょう。

 暴風や大雨のときに火を使う調理はやめておいた方が良いかもしれません。

 とにかく外に出ない。これを徹底して身を守りましょう。




 今日の解決策は、家から出ずに済むようにできる限りの準備をしておく、でした。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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