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カッティングマシンを選ぶ・CAMEO4とSV-8 ~今日の課題~

★今日の課題★
大きめの番号札がたくさん必要になり、カッティングマシンの調達を検討し始めましたが、費用対効果が不明なため、比較してみました。




カッティングマシン

 カッティングマシンとは、シート状の物をカットしてくれる装置です。

 よく使われるのがカッティングシートと呼ばれるシールを切って、ステッカーとして貼る方法です。お店の入口のガラスのロゴマークや営業時間などが貼ってあるのもカッティングマシン、自動車に社名を入れているのもカッティングマシンの仕事です。
 以前の勤め先で、実験室の機材表示などに大量のステッカーが必要になり、外注するより内製した方が安いという事でカッティングマシンを買って貰った事がありました。

 下図はカッティングマシンを使って製作した看板です。


 アイロンプリント用の用紙をカットすれば、洋服にオリジナルのロゴなどをプリントできます。ユニクロで買った無地Tシャツにもアイロンプリントでアクセントを付けられます。
 インクジェットプリンタで印刷したアイロンプリント用のシートをカットする方法もありますが、無地のシートを文字やロゴの形に切って貼る事もできます。印刷はしないので、剥がれない限りは機能し続けます。

 紙を切る事もできるので、凝った紙飛行機を作る事もできます。

 お店で、コースターやカップホルダを毎回1点モノで作っているというのを聞いたこともあります。

 ネットで検索すると作品や商品がたくさん出てきます。下記リンクは日本と米国のYahoo!検索の結果です。

[Link] Yahoo!US: Sticker cutting

[Link] Yahoo!Japan: ステッカー カッティング




メーカー・ブランド

 カッティングマシンに関連するメーカーやブランドを簡単に紹介します。


GRAPHTEC(グラフテック)

 カードプリンタやラベルプリンタなど産業用の小型印刷機関係を手掛ける企業です。カードプリンタは社員証などを内製化するのに便利です。

[Link] GRAPHTEC


Silhouette(シルエット)

 グラフテック株式会社のカッティングプロッタのブランド名であり、海外拠点の社名です。

[Link] Silhouette Japan


CAMEO(カメオ)

 グラフテック株式会社のカッティングマシンのブランド名(商品名)です。正しくは『Sihouette CAMEO』が世界統一ブランドです。

 CAMEOシリーズの中にアマチュア向け、ハイアマチュア向け、プロ向けなどがあります。

[Link] CAMEO: カッティングマシン


portrait(ポートレイト)

 ポートレイトはグラフテック株式会社の家庭用機種の商品名です。

[Link] CAMEO: カッティングマシン


Roland(ローランド)

 業務用プリンタなどを手掛ける印刷関連機器メーカーです。会社名は『ローランド ディー.ジー.株式会社』(Roland DG Corporation)です。
 東証一部上場企業でコード6789です。証券コード7944のローランド株式会社との二重上場ではなく、別会社です。

[Link] Roland DG


STIKA(ステカ)

 Rolandのカッティングプロッタのブランド名です。ヨドバシカメラなどでも販売していたので見たことがある人も多いと思います。

[Link] Roland: STIKA


MAX(マックス)

 ホッチキスで有名な会社です。タイムカードやチェックライタなど事務機器のラインアップがたくさんあります。

[Link] MAX: カッティングマシン


Bepop(ビーポップ)

 MAXの店舗向け表示関連のブランド名です。スーパーなどのポップ印刷に強みがあります。

[Link] MAX: 表示作成機(ビーポップ)


brother(ブラザー工業)

 ブラザー工業はミシンなどの産業用機械、プリンター、ラベルライターなどを製造・販売する国内メーカーです。

[Link] brother


ScanCut(スキャンカット)

 ScanCutはブラザー工業が展開するカッティングマシンのブランド名です。

[Link] brother: ScanCut


Mimaki(ミマキエンジニアリング)

 ミマキエンジニアリングは産業用の大型プリンタやプロッタなどを製造・販売する国内メーカーです。

[Link] ミマキエンジニアリング




代表機種比較

 各社の代表的な機種を一覧で比較してみました。

 MAXのCM-200IIは業務用なので専用のロールしか使えないようです。

 対象の幅が広いのはCAMEOとbrotherのScanCutでした。ただし、この2機種間には倍ほどの差額があります。brotherの機種にはスキャナが付いているので、家で手軽に使いたいという人にはオススメかもしれません。

 パソコンでデザインした物を出力するという事であれば、ローランドかグラフテックのどちらかになりそうです。

ブランドSTIKAsilhouettesilhouetteScanCutBepop
型式SV-12CAMEO 4portrait 3SDX1000CM-200II
メーカーRolandGraphtecGraphtecbrotherMAX
シート幅A3縦
12inch
A4
Letter
12inch
A4
Letter
A4
12inch
200mm
(専用品)
最大カット幅250mm
長1000mm
3000mm3000mm296mm
603mm
200mm
3000mm
カット速度12~40mm/s300mm/s100mm/s120mm/s
ペン1本2本1本1本1本
スキャン内蔵
対応シート塩ビ
ラベル紙
フィルム


合皮
フィルム


フェルト
PPシート
ウレタン
接続USB1.1USB2.0
Bluetooth
USB2.0
Bluetooth
USB
Wi-Fi
USB2.0
LAN
消費電力20W27W22W49W14W
動作音60dB
Amazon53,90032,89022,99061,70076,291
発売2006年2019年2021年2018年2012年
公式サイトLinkLinkLinkLinkLink



各機種ネット通販実勢価格

CAMEO4と同じ12インチまで扱えるカッティングマシンです。ソフトも付属しています。

グラフテックのカッティングマシン『カメオ』の最新作です。標準版でも12インチまで対応しています。上位機種を選べば15インチ、24インチのタイプがあります。ペンは2本搭載でき交換手間が省けます。装着したペン(ブレード)は自動認識されるので設定不要です。トンボ合わせもできるので正確なカットができます。オプション・アクセサリも充実しているのでお勧めです。

CAMEOの下位機種に相当する家庭用マシンです。8インチ幅まで対応しています。ヘッド(ブレード)の速度が10cm/秒なのでRolandの最上位機種と同等です。全長3メートルの用紙にも対応しているので家庭用とはいえ仕事にも使えそうです。

ブラザー工業のスキャナ搭載型のカッティングマシンです。とてもユニークで、他の機種とは相いれない感じです。家庭で趣味として手軽にカッティングを楽しむには良いと思いますが、少々お高いです。家庭用で言うとGraphtecのポートレイト3の方が安くて機能的かもしれません。スキャン内蔵が要るかどうかで決まると思います。

ホッチキスのMAXから出されている店舗ポップ向けのカッティングマシンです。業務用です。幅20cmの専用ロール紙に対応しています。耐久性は高いようです。



RolandとGraphtecを機能で比較

 RolandのSTIKAからSV-12とSV-15、GraphtecからCAMEO 4とportrait 3を選抜してざっと比較してみます。


ロール紙

 いずれの機種でもロール紙は使えるようです。
 ただし一度に処理できる長さが違い、Roland製品は1mまでですが、Graphtecは3mまでです。ポップなどを扱う人にとってはこの差は大きいと思います。


用紙幅

 SV-15は15インチ幅(381mm)まで対応しています。SV-12とCAMEO 4は12インチ幅(305mm)対応です。この点で見るとportrait 3はA4縦なので小さいです。家庭用という感じです。


附属ソフト

 Rolandは『Roland CutStudio』を付属しています。『ワープロ感覚で文字を入力するだけ』という手軽さです。
 JPEG画像データからカットラインを自動生成する機能も備えています。このソフトを使えば、オリジナルのステッカーも簡単に作れます。

 Graphtecは『Silhouette Studio』を付属しています。

[Link] Roland: 製品ニュース STIKA

[Link] EUROPORT: Roland CutStudio

[Link] Silhouette: Silhouette Studio


Adobe Illustrator

 Rolandは『Roland CutStudio Plug-in』というソフトも付いてくるので、こちらを使えばAdobe Illustrator(イラレ)やCorel DRAWで作成したデータからSTIKAのカットデータを作成することができます。

 GraphtecはAdobe IllustratorやCorelDRAWからの出力を可能とするにはプラグイン『Silhouette CONNECT』を有償で手に入れる必要があります。定価で5,500円です。
 プラグインを入れる方法とは別に、無償ソフトのアップグレードという方法もあります。Business Editionを選べばAIデータを取り込む事ができます。定価で11,000円です。
 Business Editonを使えばパズルが作れるようになります。

 すなわち、Rolandは無料でイラレ対応、Graphtecは有料という事になります。

[Link] Silhouette CONNECT

[Link] Silhouette studio アップグレードエディション


カット速度

 Rolandの上位機種(SV-15)は最速10cm/秒、SV-12は4cm/秒です。

 CAMEOは30cm/秒なので処理速度は3倍も違います。前機種であるCAMEO 3では10cm/秒でしたので、ここには開発意欲があったものと思われます。


ツールヘッド

 ほとんどの機種がカッターなどの先端ツールを1つしか取付できません。

 CAMEO 4はツールを2つ搭載できるデュアルヘッドです。
 ただし、デュアルヘッドのニーズがあるのかわかりません。

 CAMEO 4の特徴の1つにツールの自動検出があります。ソフト上で設定する必要が無いです。
 刃の出方も調整してくれます。これは素人には便利です。


通信方法

 Rolandは15年前の発売ですので仕方ないですが、USB1.0のみです。

 新しい機種であるGraphtecはUSB2.0に対応しています。

 さらに無線通信(Bluetooth)にも対応しているので、置き場所に困らなそうです。




新しさでGraphtec、機能でCAMEO

 ここまで機能比較をしてきましたが、Rolandは基本機能は揃っており実績がありますが、コンピューターと連携させるので古さはイケてないですね。

 イラレはCS5やCS6を使っているので、その古さには対応できている事には感謝です。

 カット速度の差も大きく影響しました。CAMEOが3倍も速いのであれば、そちらを選びます。

 価格も大きく影響しました。
 CAMEOは本体が3万円台前半からあるので、リーズナブルです。
 価格面では portrait 3はダントツに安いですし、発売1年未満なので魅力的でしたが、やはり家庭用という感じで機能制限が多い気がします。わずか1万円差のCAMEO 4には色々と機能が揃っているのでCAMEO 4を調達することに決めました。




カッティングシート

 CAMEO 4で良いかなと思いラインアップを見ると、使えるシートの幅に違いがあるようです。

 市販のカッティングシートを調べて、何インチ幅がスタンダードなのかを把握しようと思いました。

 Amazonで普通に買える物を見ると、30cmの物と、38cmの物が多いようです。すなわち12インチと15インチです。

 12インチで十分に色や素材の選択肢が得られそうなので、CAMEO 4のサイズは気にしなくても良さそうです。




刃物以外でのカット

 ここまでの検討はカッティングマシンやプロッタと呼ばれるような、刃物でシート状の物を切ることにフォーカスしてきました。

 しかし、2次元的にカットする方法は他にもあります。近年低廉化が進んでいるレーザー彫刻機がその1つです。

 レーザー彫刻機は薄手の物だけでなく、厚みのある木板を切る事もできます。木板の表面に文字や絵を彫る事もできます。

 金属板を切ったり彫刻したりもできるので、看板を作るという事であればカッティングシートにこだわらず、板に直接刻印してしまう方法もあります。

 カッティングシートの話題に戻ると、熱を使って切るので素人が簡単にできる作業では無いようです。
 素材選び、レーザーの強さ、デザイン段階から無理な設計をしない配慮など、奥深いです。

 特に色が課題です。反射と吸収(吸光)をしっかり考えないと、レーザーが反射してしまえば切れないだけでなく、ケガをする恐れがあります。エネルギーを吸収しすぎると焦げてしまい、これも火災の恐れがって危険です。

 多くのレーザー彫刻機は固定された物を対象としているため、ロール紙を移動させて長尺物をカットするのには向いていないです。

 このあたりもあり、レーザー彫刻機は断念しました。
 以前からAmazonで検索していたので、タイムセールなどが始まるとレーザー彫刻機をお勧めされるので、気にはなっています。

 以下に例示した商品は、今回検討した物です。安価な物は照射できる範囲が狭かったり、レーザーが弱くて用途が限定されてしまいそうです。やや高価な物も、さほど面積は広く無いので、カッティングには不向きです。刻印などには良さそうです。

 レーザー彫刻機は業務用の物を買わないとカッティングには適さないので、50万円くらいの中古でも買って誰かとシェアすると良いのかなと思いました。

 下記商品は産業用レベルのレーザー彫刻機『Darkly Labs EMBLASER 2』ですが、新品で40万円以上です。

[Link] Darkly Labs




CAMEO 4の中から選択

 CAMEO 4には現在3機種がラインアップしています。

 比較表を作成しましたが、要するに使えるシートの幅の違いで価格が違っています。
 24インチに対応できる最上位機種は、12インチ対応の機種の2倍の価格です。わりやすいです。

 24インチとは約60cmの事です。Amazonでロールのカッティングシートを見ると30cmくらいの物でも十分に色を選べるようです。ただし、ときどき38cmや45cmという商品もあるので、何でも使えるようにするにはCAMEO 4 PROを買う必要があります。

 カッティングシート以外の素材をカットする予定があるかも考える必要があります。
 ウチは小売店ではないのでポップは作りません。もし作るとすれば大判プリンタを買おうと思います。

 布などをカットするとすれば、レーザー彫刻機を買うと思います。プロッタでは趣味の工作程度はするかもしれませんが、本気のカットはしないと思います。

 紙のカットは、たぶんやり始めるとA3を切りたくなるだろうという想像ができてしまいます。
 ここは悩ましいところです。

CAMEO 4
PRO
CAMEO 4
PLUS
CAMEO 4
シート幅24インチ
(約60cm)
15インチ
(約38cm)
12インチ
(約30cm)
最大用紙24 inch15 inch12 inch
A3ノビ判
A4判
Amazon63,800円54,450円32,890円
カット速度300mm/s(左同)(左同)
カット圧2.1N
(0.21kgf)
(左同)(左同)
ツール装着2本(左同)(左同)
トンボ読取あり(左同)(左同)
素材フィルム
ケント紙
画用紙
はがき
厚紙

合成皮革
ほか
(左同)(左同)
接続USB2.0
Bluetooth
(左同)(左同)
外形
(WxDxH)
875
195
170
642
195
170
570
195
170
質量8.8kg5.4kg4.7kg

[Link] silhouette: カッティングマシン




標準機・最上位機実勢価格比較

 ネット通販で色々と比較してみましたが、この機種間格差は2倍というところで落ち着きそうです。

グラフテックのカッティングマシン『カメオ』の最新作です。標準版でも12インチまで対応しています。上位機種を選べば15インチ、24インチのタイプがあります。ペンは2本搭載でき交換手間が省けます。装着したペン(ブレード)は自動認識されるので設定不要です。トンボ合わせもできるので正確なカットができます。オプション・アクセサリも充実しているのでお勧めです。
CAMEOシリーズの最上位機種です。24インチ、約60cm幅の用紙に対応できる大型機種ですが、実勢価格で6万円チョット。ロール紙など周辺の物を買い集めても7万円くらいでスタートできます。



ソフトウェア

 ソフトウェアは無償(スタンダード)の他に、アップグレード品があります。
 CAMEOシリーズのどれを買っても付属するソフトウェアは同じ『スタンダード』になります。

 ビジネス版が11,000円、デザイナー版プラスが8,250円、デザイナー版が5,500円です。

 エディションによって欠落する機能だけ『×』で表記しますので、空欄という事は収載ありだと考えてください。

スタンダードデザイナーデザイナー
プラス
ビジネス
AI,CDR,EPS
インポート
×××
PES,DST,EXP,JFE
インポート
××
SVG,PDF
インポート
×
SVG,PDF,JPG
書き出し
×××
エディション切替×××
マルチカッター対応×××
フォント作成×××
カス取り設定×××
メディアレイアウト設定×××
マトリックスコピー×××
タイル×××
投げ縄ツール×
スポイトツール×
フレキシシェイプ××
色でトレース×
マグネットトレース×
グリフ×
斜変形×
パズル××
ネスティング×
ラインストーン×
レイヤー×
歪み×

[Link] Silhouette studio スタンダードエディション

[Link] Silhouette studio エディション機能比較


 ソフトには単にカット線を決めるだけの機能ではなく、さまざまな便利機能が搭載されています。

 『色でトレースパネル』では、図など指定した物にフォーカスしてカットラインを決定できます。有償版ソフトにはすべて搭載されている機能です。

[Link] silhouette: 色でトレースパネル


 『自動ネスティング』もすべての有償版に搭載されています。この機能は歩留まりを良くする機能です。デザインするときは人間が見やすい方向でオブジェクトを描きますが、カットする時は余白が少ないほど歩留まりが良くなりますので、ソフトウェアが自動的に調整してくれます。

[Link] silhouette: 自動ネスティング


 CAMEOシリーズには上記のパソコン用ソフトの他に、スマホ用のアプリも無償提供されています。

 画面上でカットしたいエリアなどを選んでカッティングマシンに送信するだけでカットを実行できます。刃出し量や速度なども調整できます。

 Bluetooth搭載ならではの機能だと思います。




無料でダウンロードできる資料

マニュアル

 各機種のマニュアル等がダウンロードできます。


カタログ・資料

 関連する資料をダウンロードできます。




発注

 総合的に考えて、CAMEO 4の標準タイプにすることにしました。

 A3判を使うかもしれないという僅かな可能性のために2万円上乗せは経済性が低いと思いました。

 3万円ちょっとでこれだけの機能が得られれば十分です。

 ここにソフトを上乗せするか迷いましたが、イラレ(AI)が必要になったとき、考えようと思います。まずは無料ソフトで腕試しから始めます。




 今回はカッティングマシンを調達するのに悩みました。そもそも調達すべきなのかという原点から、どの機種が良いのかと考えましたが、3万円台のカメオ4が相場観としてはリーズナブルである事がわかりました。

 次は番号札の制作に入りたいと思います。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

解決



関連記事(後日追記)

 CAMEO 4 を調達しました。

2021年9月18日
2021年9月23日